2023年12月12日

本日は、レッスンが始まる前に谷上先生に小澤一雄氏が作成された2024年のカレンダーを渡しました。小澤氏はクラシックの作曲家や演奏家などの似顔絵を描くのを得意とされそのユーモラスな描写は心を和ませてくれるのですが、さらに毎年テーマがあって今年は妖怪です。先生には数年前からお渡ししているのですが、小澤氏がカレンダーの販売を始められたのは2012年以前の様です。私は、拙著『こんにちは、ディケンズ先生』の表紙絵と挿絵を依頼した翌年から送っていただいているのですが、毎年小澤氏から一部をプレゼントしていただき数部を購入しています。購入したうちの一部を谷上先生に贈るようになったのですが、先生にいつも喜んでいただいています。
レッスンが始まる前に、シューマンの「女の愛と生涯」から「あの方を見た日から」のレッスンの後に受けたい曲について先生にお願いしました。2016年度の発表会ではチャイコフスキー作曲のクラリネット四重奏編曲のアンダンテ・カンタービレを演奏したのですが、その時は今以上に技術が拙劣で楽典の知識も乏しいものでした。それでもひとりで4つのパートを繋げて最後までメロディを演奏できないかと試行錯誤しました。発表会本番では出だしで躓き最後まで影響しましたが、一応最後まで繋がったのでした。ですがひとりで最後まで演奏するということは未だにできていません。途中までは繋がるのですが、最後の4分の1のところからメロディが繋がらないのです。先生の指導をいただいて、何とか最後まで演奏して、このサイトに載せるというのが目標ですが、その前に先生の伴奏で「あの方を見た日から」を情感込めて演奏できるようになっておきたいと思っています。
私が「あの方を見た日から」をレッスンで習いたいと思ったのは、シューマンの連作歌曲集「女の愛と生涯」のどの曲も心を動かされる名曲だからです。古くはロッテ・レーマンがブルーノ・ワルターのピアノ演奏で歌ったものがありますが、私がこの曲を最初に聞いたのは、クリスタ・ルートヴィヒでした。クリスタ・ルートヴィヒは一度実演を聞きに行ったことがあるメゾ・ソプラノの歌手で、シューベルトの歌曲集の素晴らしいEMIのレコードがあります。他にも、ブリギッテ・ファスベンダーの盤もあってこちらもなかなかいい歌声です。ひとりの女性が恋をして結婚して子供に恵まれますが、夫に先立たれ悲しむという曲で、最後は一転して暗い曲調になります。それまでの7曲は明るい感じの曲が多く、特に最初の曲である「あの方を見た日から」は伴奏も素晴らしくて一度聞いたら忘れられない曲です。この曲をピアノ伴奏でクラリネット演奏したいとずっと思っていました。クラリネット演奏用にするとハ長調になるので、先生は、ハ長調の音階練習と分散和音(アルペシオ)をしましょうと言われました。私が演奏し終えると先生が、私は生徒さんにいつもハ長調に加えてヘ長調(♭がひとつ ファからスタート)とト長調(♯がひとつ ソからスタート)の音階と分散和音は指定のテンポで演奏できるようにと言っていますと言われたので、私は少し遅めのテンポでヘ長調とト長調の音階と分散和音を吹きました。その後、「あの方を見た日から」のレッスンを受けましたが、先生は、まず伴奏なしでFさんが好きな速さで演奏してみてくださいと言われました。私の演奏を聞いて先生は、付点4分音符が短めです。それから日本語の歌詞(なかにし礼訳の楽譜が出版されています)に合わせてブレスを入れるようにしてくださいと言われました。先生のピアノ伴奏に合わせて2度演奏してみたのですが、ぴったりとピアノに合わせるのが結構むずかしく、感動的な演奏するまでには時間が掛かりそうだなと思いました。