そんな窮地であっても、私は冷静に考えました。少々変な音が
       出てもよいから、家でやっていたように取り敢えずリードを
       振動させて音を出そうと。気持ちを切り替えると何とか音が
       出ました。すかさず、先生は、はい、次の方どうぞと言われ
      ました。
   その後はテキスト通り、レッスンが続けられました。
       ソの音の次は、ド、レ、ミの音とそれの組み合わせによる
       メロディー(?)の演奏。シ、ラ、ソの音とそれの組み合わせ
       によるメロディーの演奏。ラ・シャープ(シ・フラット)を
         加えたメロディー演奏、ファを加えたメロディー演奏、
       そしてタンギングの練習をしました。家で予習をしていた
       ところなので、何とかついて行くことができました。先生は
      とりあえず3月からの生徒が1ヶ月(3回)かけて教わった
      ことを1日でしてみようと考えられたようですが、全くの
       初心者である私にとっては少ししんどかった。それでも最後に
       みんなで「オーラ・リー(ラブ・ミー・テンダー)」の前半を
       演奏した時には何とか最後まで音を鳴らし続けることができました。
       その後、管の内側の水分をクリーニングスワブで拭き取り
       クラリネットを分解して、その日のレッスンは終了しました。
       どうなることかと思っていましたが、最初のレッスンを泣きそう
       になることもなく無難に(?)こなすことができて本当に良かった
       と思います。本日のレッスンは最初の音出し以外は5人の生徒が
       同時に同じ音を出していたので、自分の音がどれほど正確に
       出せていたかが分からず、次回までにちゃんとした音程で
      きれいな音が出せるようにしておこうと思いました。
       レッスン前まではロンドンデリーエアーが最後まで吹ければ
       いいかと思っていましたが、少し欲が出てきました 。
   願わくは、最近よく聴いているモーツァルトのクラリネット
   協奏曲の美しい旋律が、少しでも吹ければ(演奏できれば)
   いいなと思うようになりました。