2025年6月17日

最初にレッスン前の練習で気になっていたことを私は先生に尋ねました。私は、「ソルヴェイグの歌」(グリーグ「ペール・ギュント」から)の楽譜には2箇所フォルテ(F)が付いているところがありますが、微妙に位置が違います。一つはクレッシェンドの最初のところに、もう一つはクレッシェンドが盛り上がったところに付いています。盛り上がったところでのフォルテは理解できますが、盛り上がる最初のところでフォルテというのは理解できませんしどのように演奏すればよいのでしょうと谷上先生に尋ねました。先生は返答に困っておられたようでしたが、楽譜と言うのは作曲家のイメージを書き写したものなので厳格な解釈でなくてもよい場合があります。Fさんが指摘されるところは最初は少し強めに始める。後の方はクレッシェンドの最後のところをさらに強くするのが作曲家が希望する演奏ではないでしょうか、後のフォルテのところにはスラーもあるのでフォルテを付けたのでしょうと言われました。私はしばしば楽譜にへんてこりんなところを発見することがあるので、これもそういうものではないかと邪推しましたが違っていたようです。
最初に通して演奏してみましたが、最初のところで安定した演奏が出来ず異音も出ました。先生は、6小節の前奏の後の2小節目から演奏が始まりますが、Fさんの場合、突然口をマウスピースに付けて演奏が始まります。出だしはピアノ(P)となっていますしいきなりマウスピースに口を付けて勢いよく息を入れて演奏を始めるのは指定と違うのでしない方がいいと思います。6小節の前奏が終わったらマウスピースに口を付けて静かに鼻呼吸をしてから静かに演奏を始めてください。そうすればアンブシャーが安定しますし異音も出なくなりますよと言われました。先生が言われる通りに演奏すると異音が出なくなり安定した演奏が出来ました。先生は、最後の2オクターヴ高いシを伸ばすところも鼻呼吸をしてから演奏すると安定しますと説明されました。先生は、速さも指定通り演奏できていますし上手く演奏できていましたよと言われました。私は、先生が前回のレッスンで言われたように強弱記号を意識して練習してみたのですが、それを意識するとキーを間違えたりしてうまく行きませんでしたと言うと谷上先生は、なるべく強弱記号の指定通りに吹けるようにして演奏内容を充実させればよいと思います。その通りにしないと駄目というふうに考えなくてもリラックスして良い演奏ができるように心掛けてくださいと言われ、レッスンを終えました。