モーツァルト●ディヴェルティメント第17番ニ長調K334
 
モーツァルトは、約20曲ディヴェルティメントを残しているが、この曲が、演奏時間や楽器編成の大きさから言

って、最も規模の大きな曲と言える。名曲なので、レコードも多く出ているが、私の愛聴盤は、パイヤール室内管

弦楽団のレコードである。パイヤール室内管弦楽団は、フランスのオーケストラで、ヴィヴァルディ、バッハを中

心にバロック音楽、そしてモーツァルトの管弦楽曲や協奏曲で名演を残している。バロック音楽を中心に演奏して

いるオーケストラは一時古楽器ブームで、十数年前に最盛期を迎えたが、それ以前から、レパートリーが多く、人

気実力とも優れているのは、イ・ムジチ合奏団、ミュンヘン・バッハ管弦楽団、シュトゥットガルト管弦楽団とこ

のパイヤール室内管弦楽団であろう。イ・ムジチは、イタリアのオーケストラらしく陽気で楽天的な演奏である。ミ

ュンヘン・バッハ管弦楽団とシュトゥットガルト管弦楽団は、リヒター、ミュンヒンガーという指揮者が率いるた

め、極めて厳格である。パイヤール室内管弦楽団は、ランパル、アンドレ、ピエルロ等のソリストが加わることが

多く、他のオーケストラと比較して華やかである。

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