ショパン●夜想曲集
 
ショパンの音楽を得意にする有名なピアニストに、フランソワがいる。ピアノ協奏曲第1番・第2番や夜想曲集の

レコードはフランソワの演奏の評価が最も高いが、音質に問題があるのか、私はそういいとは思わない。ピアノの

演奏に不可欠の、輝きがないのである。ただ彼が若い頃に録音した、バラード第4番、スケルツォ第3番他が入っ

ているレコードはよく聴く。もちろんきらきらと輝くピアノの音色で聴けるからである。ノクターンは全部で21

曲あり、レコード2枚に及ぶ大作である。映画『愛情物語』で第2番が編曲され、使われていた。その他にも、第

1番・第3番・第7番・第8番・第9番・第10番・第11番・第14番・第15番等もすばらしい曲だと思う。

フー・ツォンの演奏も輝きはないが、なぜか心引かれてしまう。テンポを曲によって自由に変えることで曲ごとに

表情を持たせ、激しい情念を演奏に反映させることで生き生きとした躍動感のある演奏にしている。フランソワは

46才の時に心臓発作で亡くなったが、健康に気をつけて、輝くピアノの音色や音楽への情熱を失わずに、もっと

多くの名演を残してほしかった。ケンプ、バックハウス、ゼルキン、ホロヴィッツ等が、60代いや70代で名演

を残しているのだから。

                         戻 る