コダーイ●無伴奏チェロ・ソナタ作品8

 1982年6月号のレコード芸術の特集で歴史的名盤100選という記事があり、14名の評論家の方がそれぞ

れ100曲の名盤をあげていた。その中で私が注目したのは、器楽作品でそれまで知らなかったレコードであった。

該当するものをあげると、モントゥー指揮サンフランシスコ交響楽団のベルリオーズ幻想交響曲、リッチの「ク

レモナの栄光」、クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団のシベリウス交響曲第二番、ワルター指揮コロンビア交

響楽団の「ミラベルの庭園にて」、ヌヴーのシベリウス ヴァイオリン協奏曲、1965年のホロヴィッツのカー

ネギー・ホール・コンサートとこのレコードであった。20年近くかけてこれらのレコードは全て購入できたが、

歴史的名盤をまとまったかたちで紹介していただので本当にありがたかった。その後のレコード選びの参考になっ

ただけでなく、一般的評価の高いレコードを知ることもできたからだ。シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロ・ソ

ナタのレコードは、神戸のらるごでオリジナル盤を購入した。チェロの生々しい音や荒々しい旋律が一時的に心を

とらえるが、しばしば聴くにはしんどい曲である。シュタルケルは、この同じハンガリー出身の作曲家の作品を心

をこめて演奏している。

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