ブラームス●交響曲第4番ホ短調作品98
 
ブラームス52才の時の作品で、彼の交響曲の最後を飾る充実した内容の作品である。オーケストレーションが傑

出しているので、充実したオーディオ装置で聴いてみたい。私は、初めて阿佐ヶ谷の名曲喫茶ヴィオロンに行った

時、この曲をリクエストした。ワルター盤をかけていただいたのだが、うねるような弦の音色から鈍色の輝きの金

管楽器の音色へと移行するあたりから、演奏に引き込まれ、聴き終わった後には、またここに絶対に来るぞと思っ

たものだ。その後、ヴィオロンでは、無理を言って持参したレコードをかけてもらったり、東京に出かけた時は必

ず立ち寄り、リクエストをかけてもらったりしている。この曲は、先に出た、ワルター指揮コロンビア交響楽団の

レコードがすばらしい。最近になってやっと、神戸の中古レコード店らるごで外国盤を入手したが、音も良く、暇

を見つけては聴いている。ワルターは、モーツァルト、ベートーヴェン、マーラーの交響曲の演奏の評価が高いが、

私はワルターのいぶし銀の指揮をたんのうするためには、この曲が一番いいと思う。

 

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