ブルックナー●交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
この作品は、ドイツの自然、特に深い森林を描いた音楽で、作曲家自身の神秘的な自然に対する感情を音楽として
表現したものである。古い城がアクセントになっているドイツの美しい自然を見ていると、一生に一度でいいから、
一年ほどかけてドイツ各地を回り、風景写真を撮影したいと思う。腕の方はたいしたことないが、ライカM6
(レンズはズミクロン三五ミリと五〇ミリ、エルマー沈胴式九〇ミリの三本)、ローライフレックスSL66S等、
それなりの機材を持っているので、良い写真が取れるのではないかと思っている。これらの機材の入るリュックを
持っているので、背中に担いで、電車とバスでドイツ各地をまわる。深い森林の中で何日か過ごすと妖精に出会え
るかもしれないし、何より、外国を知らない私にとって、全てのことが、新鮮ですばらしい体験になるにちがいな
い。愛聴盤は、ベームがウィーン・フィルを指揮したもの。第一楽章の美しさは比肩するものがない。いつものよ
うに、ウィーン・フィルの弦は美しく、ナチュラルホルンは角笛のようでヨーロッパの山岳地帯の自然を想起させ、
自身が鳥になって、空から鳥瞰しているような気持ちにさせてくれる。