ドヴォルザーク●交響曲第7番ニ短調作品70 同第8番ト短調作品88
 
愛聴盤は、セルがクリーブランド管弦楽団を指揮したもの。ドヴォルザークは、交響曲第7番・第8番・第9番

「新世界より」がよく知られているが、第1番から第6番までの曲を一度聴いてみたいと思っている。スイトナー、

ノイマン、クーベリックのレコードがあると言われるが、中古レコード店で見かけることがほとんどなく、FM放

送で聴くこともほとんどなかった。私は大作曲家の若い頃の作品をできるだけ聴きたいと思っているので、今後は

セット物(全集)でもよいから購入しようと思う。ところで、第7番であるが、少し暗い感じはするが、全体的に

滲み出て来るような感情の高揚と、切れ味鋭い旋律がある。終楽章の派手な終わり方もドヴォルザークらしさが出

ていると思う。また、第8番の方は、明るく親しみやすい旋律が次々と流れ、民族色の強い旋律と合わさって、フ

ィナーレへと盛り上がっていく。セルは、1970年にも第8番をクリーブランド管弦楽団と録音しているが、1

958年盤の引き締まった演奏の方がセルらしく、アーシーな感じに成りがちなドヴォルザークの音楽を理知的に

仕上げていると思う。

                        戻 る