ヘンデル●ハープ協奏曲変ロ長調作品416
中学生の頃、親が購入したクラシック音楽全集の中に、このハープ協奏曲があり、ハープの音色に魅せられ、よく
聴いた。その当時からごく最近までハープの演奏は、やはり女性と考えていた。もちろん、サバレタという男性の
名演奏家がいるのは知っていたが、ベームと共演した、モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲がなんと
なく気に入らず、サバレタのレコードを購入することはなかった。しかし、ある日、サバレタがフリッチャイ指揮
ベルリン放送交響楽団と共演した、ヘンデルのハープ協奏曲、ドビュッシーの神聖な舞曲と世俗的な舞曲が入った
10インチ盤を購入して、聴いたところ、一変にサバレタに対する評価が変わリ、ファンになった。その後、C・
P・E・バッハのソナタ他のレコード、クエンツと共演したヘンデルのハープ協奏曲他のレコード、ラヴェルの亡
き王女のためのパヴァーヌ他のレコードを購入したが、どれも、ハープの音色が美しい魅力的なレコードである。
なお、ハープの音色を充分に味わいたいのなら、音質の良い外国盤を大型スピーカーで聴くことをお勧めする。
ハープの柔らかな響きが心地よく、特に低音が温かみのある、安らぎに満ちた音になるからである。