モーツァルト●ピアノ協奏曲第23番イ長調K488
 
ケンプは、ベートーヴェンとモーツァルトの作品が、そのレパートリーの中心である。ケンプが演奏する、モーツ

ァルトの作品の中でも、特にこの曲が好きである。音のよい、チューリップ盤のせいもあるが、モーツァルトの明

るく、心地よい調べにあふれ、モーツァルトはやはり天才だったということを、改めて実感できる。ところで、私

は、このレコードを、仙台の中古レコード店で購入した。店頭に並べられていたものを購入したのだが、第2楽章

の中程に傷があり、少しノイズが出るため、安くで手に入れた。幸い、一分程、小さなプチップチッという音がす

るだけなので、買って良かったと思っている。アナログ・レコードの大きな問題点にスクラッチ(引っかき傷)・

ノイズが出るという問題点があるが、それが我慢できる程度であれば、ミントや盤質Aでなくても、購入すべきで

あると思う。それが、我慢できるかどうか知るためにも、中古レコード店では、いつでも試聴できるようにしてお

いてほしい。視覚的には傷だらけに見えるレコードでも、試聴してみると、全くノイズが出ないということも、私

自身の経験からしてもよくあった。少しの傷があるだけで、名盤の購入を見送るのはもったいないことだと思う。

 

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