R・シュトラウス●ホルン協奏曲第1番変ホ長調作品11
ブレインというホルンの名手がいた。モーツァルトのホルン協奏曲のレコードが有名で、私も、十数年前、国内盤
でレコードを購入し、よく聴いていた。その後、ブレインが、R・シュトラウスのホルン協奏曲第1番・第2番を
録音していることを知り、購入したくなった。レコード店に問い合わせてみると、当時は、全集盤にしかないとの
ことで、仕方なくあきらめた。しかし、1992年になって、レコード・マップを購入し、中古レコード店で、外
国盤を漁るようになると、この曲の一枚ものがすぐに見つかった。国内盤が3000円もしないのに、6000円
したし、ジャケットもかなり傷んでいたが、前から探していたのですぐに購入した。ブレインのソロがすばらしく、
当時、何度も何度も聴いた。このレコードは、単にそれだけで終わらなかった。このR・シュトラウスのホルン
協奏曲第1番、第1楽章の冒頭のアルペン・ホルンで吹かれるような調べは、その後の中古レコード店漁りの開始
を合図する笛のような役割を果し続けている。この音を聴いてしまったので、プレミアム盤の魅力に取り付かれて
しまったと言っていい。そして、より良い音で聴くために、装置もオルトフォンの針が使用できるものをと考え、
今のものとなった。