ヴィオッティ●ヴァイオリン協奏曲第22番イ短調
この曲は、以前、NHK‐FMで午後のクラシック番組の最初と最後に流されており、ご多分に漏れず、私もそれ
でこの曲を知った。その時にかかっていたのは、第2楽章の途中(ソロが始まるところ)からであったが、一曲を
通して聴く価値は充分あると思う。他にFM番組のテーマ曲でいいなと思ったのは、パッヘルベルのカノンのパイ
ヤール盤、レスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」第三組曲からシチリアーナのマリナー盤等があ
る。ヴィオッティは、モーツァルトの一つ年長で、29曲のヴァイオリン協奏曲を作曲した。この曲は、38才
の時の作品である。当時から、ボベスコ盤が、評価が高かったが、一度もそのレコードを目にしたことがない。私
は、グリュミオーがデ=ワールト指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団と共演したものを聴いている。
ヴァイオリン協奏曲といえば、ベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーン、チャイコフスキーの四大ヴァイ
オリン協奏曲やシベリウス、ブルッフ、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音が多い。演奏家は、そこでヴァ
イオリン協奏曲の録音を終わらないで、ヴィオッティ、ヴュータン、パガニーニ等を独自の解釈で現代に甦らせて
ほしいと思う。