本日は、お忙しい中、レコードコンサートにご来場いただきありがとうございます。このレコードコンサートは、名曲喫茶ヴィオロンのすばらしいオーディオ装置で私の愛聴盤をお聴きいただくもので、ハード、ソフト共に優れた音楽を心行くまでお楽しみ下さい。なお、コンサートと言いましても普通の営業と変わりませんので、くつろいでお聴き下さい。
ちょうど私が大学生の1982年に亡くなりますが、1981年にゴルドベルク変奏曲の再録音をしてその評価が高かったので、とても残念に思った記憶があります。
50才〜51才の頃に作曲されたこの3つのピアノ・ソナタは作品番号も109、110、111となっており、一緒にレコーディンングされることが多いようです。ケンプやバックハウスの名盤もありますが、本日は、グールドの演奏をじっくりお聴きください。演奏時間は約55分です。
グールドは極端にテンポを遅くしたり早くしたりします。この演奏もテンポが遅いと言われ、第1楽章の最初のところで少しそのように感じるところがありますが、普通のテンポの演奏だと思います。演奏時間は42分です。
次にお聴きいただくのは、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」(リスト編曲)です。リストはベートーヴェンの交響曲を全曲ピアノ独奏用に編曲しており、シュプリアン・カツァリスは9曲すべてをレコーディングしていますが、私はその田園、第7番をよく聴きました。田園はカツァリスの方がよいように思いますが、運命は録音もよく、感動的な演奏になっていると思います。演奏時間は約39分です。
最後にお聴きいただくのは、バッハのゴルトベルク変奏曲です。グールドの代名詞ともなっていますが、やはりこのレコードが優れている理由は絶妙のテンポ感にあると思います。グールドの再録音、レオンハルトのハープシコード演奏、シトコヴェツキ弦楽合奏それにハープの独奏(カトリン・フィンチ)の演奏もあってどれも興味深いですが、第1選択としてはこのレコードになると思います。演奏時間は約38分です。
このストコフスキーのレコードに出会って、39年になりますが、辛い時によくこのレコードを聴いて、乗り切りました。そんなレコードをこれからもこのLPレコードコンサートで提供できたらいいなと思っています。
本日も、レコードコンサートにおつき合いいただきありがとうございました。私のレコードコンサートは少し聴いていただくだけでも、歓迎致しますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。