本日はお忙しいところ、LPレコードコンサートにお越しいただきありがとうございます。
本日は通算で81回目となりますが、ハンガリー出身の指揮者イシュトヴァン・ケルテスがロンドン交響楽団を指揮したドヴォルザークの交響曲2曲と序曲「オセロ」を聞いていただきます。イシュトヴァン・ケルテスは1929年ハンガリーのブタペストに生まれました。フェレンツ・リスト音楽院で学んだ後、1955年ブタペスト国立歌劇場の指揮者となります。翌年ハンガリー動乱が起きジョルジュ・シフラとともに西側に亡命します。いくつかの西側のオーケストラを指揮した後に1965年から1968年にはロンドン交響楽団の首席指揮者を務めます。1973年バンベルク交響楽団の首席指揮者への就任が決まっており、ジョージ・セルの後任としてクリーヴランド管弦楽団の音楽監督にも決まりかけていましたが、最終的にはロリン・マゼールを運営サイドが選びました。そういった最中、ケルテスはイスラエルのオーケストラを客演した際に、遊泳中に高波にさらわれて溺死します。43歳でした。いろんなことを考えると自殺も考えられるのですが、ケルテスが流された現場にいたオペラ歌手の岡村喬生さんによると、ケルテスが泳ぎに行くと誘い「遊泳禁止」の場所で泳いでいてあっという間に沖に流されたということです。ウィーン・フィルとのブラームス交響曲全集の再録音も予定されていて、たくさんの名録音をデッカに残したと考えられるので、私は彼の死は非常に悲しい残念な出来事だったと思います。
私が初めてケルテスを聞いたのはドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」と序曲「オセロ」がカップリングされた日本盤でした。「新世界より」も良い演奏だと思いましたが、序曲「オセロ」も強く印象に残りました。それから30年以上良い音の外国盤を探してきましたが、ようやくデッカの素晴らしいレコードが入手でき第8番と一緒に聞いていただくことを即決したのでした。
最初に聞いていただくのはドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」と序曲「オセロ」です。「新世界より」はカラヤンの名盤がありますが、ケルテスの演奏は内容が充実していてしかもデッカの素晴らしい録音なので総合的にはケルテスの方が優っていると思います。それから序曲「オセロ」はケルテスの緻密で緊張感のある演奏は馴染みやすいメロディを引き立て15分程の曲があっという間に終わるという感じです。このレコードを聞いていただいて一人でもたくさんの人がケルテスのファンになっていただけるといいなと思っています。演奏時間は約59分です。
次にお聞きいただくのはドヴォルザークの交響曲第8番です。セル指揮クリーヴランド管弦楽団の名盤がありますが、ケルテスのレコードはデッカの録音が素晴らしいので、総合的にはこちらの方が良いと私は思います。演奏時間は約35分です。
本日もアンコール曲を用意しました。私はハープの音色が大好きなのですが、ハープ協奏曲の名曲であるヘンデルのハープ協奏曲をLPレコードコンサートで掛けることができませんでした。それでコンサートを少し短くして20分程のアンコール曲としては長い目のこの曲をアンコール曲として聞いていただくことにしました。ハープの音色をヴィオロンの素晴らしい装置でお楽しみください。演奏はハープがニカノール・サバレタデフェレンツェ・フリッチャイ指揮ベルリン放送交響楽団との共演です。
これからもアナログレコードの音質の素晴らしいさをこの名曲喫茶ヴィオロンの素晴らしいオーディオ装置で皆さんと一緒に楽しみたいとおもいますので、今後ともご来店の程よろしくお願いします。