京都五山の送り火探訪 2024年



2016年から始まった私の京都五山の送り火探訪も6回目となりました(2022年に復活しましたが、昨年はコロナから回復してすぐだったので行けませんでした)。2022年は嵐山の渡月橋から望遠レンズを使って鳥居形を撮影しようとしたのですが、うまく行きませんでした。私は一眼レフカメラを使い始めて50年程になりますが、望遠レンズのずっと先にある被写体の適正露出が測れるものと思ったいたのでシャッターさえ押せば写真は撮れると思っていたのですが、露出が測定できないためか何度レリーズを押してもシャッターは下りませんでした。カメラの側の露出が低ければシャッターが下りないのかなと考えますが、夜景は問題なく撮れるのです。ライカショップの店員さんは何でも相談に乗ってくれるので機会があれば訊いてみようと思っていますが、なかなかその機会がありません。
前回、一枚も鳥居形が撮られなかったという苦い経験から今年はなるべく被写体に近付いて写真を撮ろうと思いました。それですぐに思いついたのが、宝が池自動車教習所の向こう側に見える妙法の「妙」でした。妙法はセットだから「妙」だけだと罰が当たると思い、3回目(2017年)の時は高野橋で「法」を撮ってから全力疾走で宝が池自動車教習所まで走り、「妙」を撮るという計画でしたが、スプリンターでない私は教習所に着くと火はほとんど残っていませんでした。今年はそんなバタバタ(ドタバタ)はやめて落ち着いて「妙」だけを撮ることにしました。

午後5時過ぎに家を出て宝が池自動車教習所の近くまで来たのは午後7時でしたが、警官がいたので声を掛けてみました。すると親切にも宝が池自動車教習所が開放されているので入られてはどうかと言われました。坂道発進のところが少し高くなっていて既に40人ほどの人がそこに陣取っていたので、私もそこで撮影することにしました。それから点灯まで50分余りあったのですが、撮影をどのようにするかいろいろ考えました。場内がずっと明るいため三脚の必要はないかもしれないと思いましたが、スペースがあり三脚を使用している人が数人いたので念のため三脚を用意しました。10分前(午後7時55分)になると「消灯します」と言って場内が真っ暗になったので、三脚をセットしてよかったと思いました。

   

到着時には100人も来られていませんでしたが、点灯10分前には400人程の人が教習所のそこら中におられました。まだ時間があったのファインダーを覗いてみると「妙」が小さく思われたので、35ミリズミクロンから90ミリエルマーにレンズを取り替えました。しばらくして点灯が始まったので、3枚すぐに撮影してみましたが、露出時間が2秒必要だったので移動せずにその場で三脚を立てたまま撮影することに決めました。

   

点灯して消えるまでは20分位なので他のレンズ撮ることを考えましたが、90ミリでちょうど画面に収まるくらいなので21ミリエルマリートはやめて35ミリだけにしました。10枚ほど撮影したところで立ち上がって出口に向かう人が出始めたので、私も帰り支度を始めました。

    

地下鉄北山駅まで戻って電車を待ちましたが、あまり人はいませんでした。ところが今出川駅、丸太町駅、烏丸御池駅でたくさんの人が乗り込んで来てほぼ満員になりました。阪急電車もあまり多くなく、帰宅はそれほど困難ではありませんでした。今年は昨年のようにいらいらすることなく撮りたい写真が撮れたので、来年からは舟形、左大文字、鳥居形をなるべく近くで撮ることにしました。編集時に写真を拡大して見ると人影がそこら中にあって、点灯するためにたくさんの人が携わっておられるのだなと思いました。上記の3枚はそのままだと迫力に欠けるのでトリミングしました。

    

宝が池自動車教習所から大文字と舟形が見えました。1回目の時に書いたように御薗橋から上賀茂橋の間の高野川沿いから舟形は見えるので、来年はそこで撮ろうかと考えています。