プチ小説「青春の光14」(ここでは、正しくない「」の使い方をしますが、ご了承下さい)
「橋本さん...。前回は心ならずも途中で終わってしまったのですが、その続きをさせてもらってもよいでしょうか」
「うーむ、少し不安があるのだが、私は期待しているよ。思う存分やりたまえ」
「ありがとうございます。それでは、前回、途中で終わってしまった丙君と丁君の会話から始めたいと思います。
「「「丙君は忘年会の演芸でみんなをびっくり仰天させるのが好きでした。ある日丙君は友人の丁君にそのことを
相談しました。
「「「「折り入って君に頼みがあるんだけれど」」」」
「「「「なんだい」」」」
「「「「実は、今年の忘年会の演芸でみんなの目玉が飛び出るくらい驚くようなネタがないかと思うんだが」」」」
「「「「そう言うことなら、怪談話の朗読がいいと思うな。声に抑揚をつけて臨場感を出せばきっとみんなを
釘付けにできるし、みんなが静聴している時に突然大きな声を出せばみんな驚くだろうけど、その後は
大喜びするだろうし。でも、台本はきちっと作っておいたほうが、より怖い話ができると思うんだ」」」」
「「「「だとえば、どんなの」」」」
「「「「そうだなー、やはり、ここは、C君とD君の会話というかたちで会話を進めるのがよいと思う。最初はそれぞれの
会話と分かるようにするけれど後半は自分で想像して下さい。C君は忘年会の演芸でみんなが腰を抜かすほど
びっくりさせるために怪談話をしたいと思い、D君に相談しました。
「「「「「やあ」」」」」
「「「「「どうしたの」」」」」
「「「「「実は、今年の忘年会での演芸でみんなに怪談話を聞かせて、田舎のトイレで夜中にお尻を触られたような衝撃を
みんなに味合わせたいんだ。それを聞くと50才の男性でも夜中にトイレに行けなくなるような怖い話はない
だろうか」」」」」
「「「「「忘年会の演芸って言ったよね。冬の寒い時にぞっとするような話を同僚に聞かせるのもどうかと思うけど、君が
そんなにまで気力が漲っているのだから協力させてもらうよ。ここはE君とF君のふたりに一緒に田舎のトイレに
入ってもらって、会話をしてもらったらどうだろう。最初はそれぞれの会話と分かるようにするけれど後半は
自分で想像して下さい」」」」」
「「「「「「E君、お先にどうぞ」」」」」」
「「「「「「F君こそ」」」」」」
「「「「「「それにしても、懐中電灯で照らさなければならないなんて。ところで君って、暗がりで見るとずいぶん大きく
見えるね」」」」」」
「「「「「「月明かりも差し込まない暗い夜だからから、間違えたんだね。ぼくはいつも暗がりにいるんだよ」」」」」」」」
「「「「「「......」」」」」」
「やはり、後半は聞かなかった方がよかったかもしれない。こういった類いの話は結末がつけにくいから。それでもこうした
手法は新鮮だね。95点あげるよ。でも、訳が分からなくなるから、シンプルなやつをこれからは頼むよ」
「ありがとうございます。これからも精進します」