プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 健康は活動の礎編」

わしは幼少の頃から健康であることだけが取得で、低学年の頃にはしかや水疱瘡で休んだんやろけど物心ついてからは学校を休んだという記憶がない。高校を卒業するまでは休んだことがなかったんやが、皆勤賞というのはもらったことがない。学校に行きたくても行けない生徒への学校の配慮やと思うんやが、健康が自慢の生徒には励みになるからちょびっと(鉛筆3本とノート1冊とか)だけでもええから新年度が始まった時にもらえたら嬉しいと思うんやけど、それは健康な生徒の我儘なんやろか。わしがなんで10年近く学校を全然休まんかったかちゅーと、とにかく体調が少し悪くなったら、富山の薬売りの風邪薬や整腸剤それからラッパのマークの下痢止めの薬を飲んだからやった(正〇丸を飲むほど下痢が酷くなかったら、赤玉ちゅー下痢止めを20粒ほど飲んどった)。風邪薬はスグミンという薬があって、これを飲んで一晩ぐっすり眠ったら大概の風邪は治っとった。そんな薬に支えられて、深夜放送ばっかり聞いてだらしない高校生活を過ごしとったわしでも休むことなく高校生活を終えることが出来たんやった。それからも暫くは薬売りのおっちゃんが家に売りに来てて必要な薬を買うことができたんやが、いつしか家の薬箱も市販の薬に取って代わられておじさんも家に来んようになった。スグミンはPL(パイロン)で代用できるんやが、お腹の薬は赤玉が他にないような薬でホンマ良かった。正〇丸や市販の下痢止めはわしには合わんようや。そんなんで最近はお腹がぐるぐるよういいよる。お腹に力が入らんちゅーのはホンマに困ったことや。船場は37年間医療機関に勤めてたから、薬には困らんかったと思うんやが、実際はどうやったんやろ。おーい、船場ーっ、おるかー。はいはい、にいさん、常備薬のことですね。そうや、お前、しょっちゅう処方してもらっとったから薬のことはよう知っとるやろ。にいさん、ここは一言言っとかなあかんと思うんですが、あくまでも薬を処方するんは先生ですから、ぼくはこうしたらよくないですと言うことは言ってもええと思うんですけど、ぼくの言う通りにして治るなんて考えんといてほしいんです。ほたら、あんまり言うことないんとちゃうんか。そうでもないんです、わたしの思い込みで、薬を飲まんかったりして大事になったことは山ほどあります。まずは当たり障りのない歯医者から行きたいと思います。ぼくは高校生までは虫歯の治療のために近くの歯医者さんに通っとったんですが、待ち時間がいつも2時間くらいになるので、浪人生と大学生の時は正〇丸を歯に詰めて凌いでました。それで社会人になって治療しなかった5本の虫歯が耐えられないくらい痛くなってきたんですが、たまたま引っ越しした家の近くに予約制で良さそうな歯医者さんを見つけたのです。5本歯がいっぺんにうずき出したら考えただけでも恐ろしいわ。そうですね、でも正露丸がよく効いてたからかそれまでは耐えられたのでした。それでもそれが耐えられなくなって歯科医院に通院するようになりました。6ヶ月かかったのですが、無事治療することができました。この時はなぜか歯科医が痛み止めも抗生物質も処方しなかったので薬なしで治療できるんだと思ったのでした。それからもその歯科にたびたびかかりましたが、10年ほどして抜歯した後だったか、抗生物質と痛み止めが処方されました。私はそれまでに痛み止めも抗生物質も歯の治療の際に服用したことがなかったので、治療を受けた日の夜、翌日の朝昼晩と薬を飲みませんでした。するとだんだん痛みが激しくなり食事も取れなくなりました。そうして顔が変形して、余りの痛みに歯茎を掻きむしるほどになりました。なんとか一晩痛みに耐えて歯医者さんに行きましたが、先生は、そのために抗生物質を処方したのだからちゃんと飲んでくださいと言われ、抗生物質を服用したら30分もしないうちに痛みは治まりました。それからしばらくしてぼくはインフルエンザにかかったのですが、タミフルで治った後咳に悩まされるようになりました。勤務先でいろいろ処方してもらいましたが結局治らずそれから半年ほどして自宅近くの総合病院で抗生物質を処方してもらったら、ぴたりと咳は止まったのでした。よく言われることですが、抗生物質はぴったりと合わないと病気は治らないし耐性が出来てしまう。いざという時に効かなくなるので、経験豊富な医師に処方してもらわないと治るまで時間とお金がかかるし体力も消耗してしまう。抗生物質には気を付けないといけないなと思ったのでした。歯のひどい腫れの痛みも咳が一晩じゅう続くことによるのど痛みも放置しなければセフゾンやPLでやり過ごすことができるのですが、忙しいからと診察を受けるのが遅れて悪化することがよくあります。特に風邪の場合、最近まで原因がわからなかったのですが、2年ほど前にあることをやめたら風邪の初症状の咳が出なくなり、風邪気かなと思ったらすぐにPLを飲むようにしたら、100パーセントひどい風邪になることはなくなりました。ほんであんた何をやめたん。実は私が勤めていた医療機関の食堂では食事前手洗いをして食事をする人が多かったのですが、何人かの職員は洗ったその手をコップにしてうがいをする人がいたのです。学生の頃はそんなことをしなかったので、ほとんど風邪を引くことがなかったのですが、それを真似したぼくは知らず知らずのうちに雑菌を取り込んで風邪を発症していたのです(雑菌が洗い流せていないのにそれで水を口に入れるというあほなことをしたのでした)。まあ、そらあんたが悪いんやから、誰にも文句は言えんやろな。でも素人は知らないうちにかえって身体を傷めつけるようなことをしていることがまだあるかもしれませんよ。ぼくの経験で言うと病院でかかっても治らないことがあったり、長年かかっていると薬が効かなくなったりすることがあります。そういう時ぼくは仕方がないなあと諦めることもしばしばですが、思わぬことで痛みなどが回避できることもあります。それはなんなんや。いわゆる民間療法と言われるもので、当たり障りのない程度にここで紹介しましょう。まずアレルギー性結膜炎なんですが、ぼくの場合、ステロイドの目薬をさしていたのがある時これ以上強い薬はないと言われて行き詰ったのでした。これは親から番茶をホウ酸代わりにして洗うとよいと言われて効果がありました。しかも一度効果が出たらそこで治療完了となりいつまでもつけないでよいというのも有難いです。他にはないんか。痛風でお困りの方は多いと思いますが、発作が出た時に痛み止めを飲んでやり過ごすのではなく、いくつかのクエン酸飲料を飲んでみるのもいいかもしれません。詳しいことは言いませんがベストな飲み物があります。いろいろ探してみてください。55才を過ぎた頃からぼくは右肩周囲炎(50肩)が酷くなり右肩が上がらなくなりました。親の介護があって放置したからなんですが、あまりの激痛でリハビリを受ける気にもなりませんでした。そこで思いついたのがジョギングでした。全身をほぐしたらいいと思ったのです。ジャージの上下を購入して土曜日の朝に10キロほど走ることを始めました。1ヶ月続けると2時間で走られるようになり、右肩周囲炎も治まって、2月にはシティハーフマラソンの10キロを走りました。11月だったのが幸運でした。もし6月から9月の間だったら思いつかなかったでしょう。他にはないんか。もう一つありました。ぼくは今から25年ほど前に腰痛が酷くなって脊柱管狭窄症になりました。手術をするかと言われたのですが、身体にメスを入れたくなかったので筋力をつけて回避しようと思いました。その頃は週末時間が取れたので、高槻から亀岡までの坂道を自転車で走ることにしました(上り坂ばかりを走るので、ベルト式の自転車を買いました)。長時間の適度の腰への負荷が功を奏したのか腰痛はなくなりました。それから仕事が忙しくなって、休日に自転車で遠出することが出来なくなったので、背筋をすることにしました。腹ばいになって頭の後ろで手を組み顔を上げるだけで効果があります。と言っても軽い運動ですので300回くらいはしないと効果はないかもしれません。それでも毎日一定量(1000回くらい)をしていれば腰痛は避けられると思います。今のところ腰痛の心配はないです。腹筋のやりすぎは腰痛の原因になりますから、あまりやりすぎないようにしてください。まあ、船場のやり方は万人向けとは言えんやろけど、ちょっとでも困っている人の役に立ったら、それはお役に立てて良かったですねということになるやろな。そうですね、そうなったらものすごくうれしいです。