プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 植物の写真を撮るのは楽しい編

わしは社会人になるまでは一眼レフのカメラを使うたことはなかった。小学生の頃に両親が買うたバカチョンカメラ(誰でも簡単に撮影できるのでこう呼ばれた 明るさ(暗すぎ)、近さ(近すぎ)で撮影不能になる時はファインダーの中に赤い表示が出た ハーフサイズだったため大伸ばしはできなかった)で旅のスナップ写真は撮ったが不足することはなかった。社会人になって一人旅をするようになると、山の写真や歴史的建造物や植物の写真を撮ることも多なった。わしは奮発して一眼レフのカメラを買うたんやった。最初は50ミリの標準レンズを付けとったが、それやとちいこい山の写真とかお寺の拡大写真や植物が群生している写真しか撮れんかった。ほんでボーナスが出るごとに望遠、広角、接写レンズを購入して行った。ほんでも135ミリの望遠レンズ、28ミリの広角レンズは中途半端で不満足やった。それから5年程して200ミリの望遠レンズと24ミリの広角レンズを購入して満足したが、その頃には自動露出、自動焦点のカメラが主流になっとってわしのカメラは前世紀の遺物の様になっとった。カメラのファインダーに被写体を捕らえてからシャッタースピードを125分の1位にして露出をファインダーにある露出計の真ん中に合わせて、ピントを合わせて撮影するところを被写体を捕らえて絞りだけ合わせといたら後はシャッタースピードも距離も勝手に合わせてくれるんやから便利なもんや。わしは高額なんでよう買わんかったから、一眼レフのバカチョンカメラができよったと負け惜しみ言うたもんやった。さらに写真をスキャナで読み込まんとコンピュータに読み込めへんかったんが、撮った写真が記憶媒体に直接写し込めるようになりよった。最初はスマートメディアちゅー脆い感じがするもんやったけど、やがてSDカードというのが出来てからはその心配はのうなった。そやけどわしは高い金を出して揃えた銀板カメラ(35ミリフィルムに画像を写し込み、現像したフィルムを引き伸ばし機を使って印画紙に焼き付ける過程が必要で粒子の荒さも気になる)を全部お払い箱にするのはもったいない気がする。そやから今のところは中古のデジカメで我慢しとる。船場は高い金出してライカM6ボディを買いよったのにM9を購入して全然使わんようになりよった。高校1年生の時に購入したオリンパスOM1は24、35、50マクロ、55、200のレンズを持っとったが、一昨年に郡上八幡のカメラ屋さんで65~200ミリのズームレンズを買いよった。オリンパスのズイコーレンズがライカMマウントに取り付けできるアダプターがあるから大丈夫なんですとあいつ言うとったけど、ニコンD90用のズームレンズ(24~120ミリ)と接写レンズ(60ミリ)を持っとるから、ライカM9でわざわざ撮影せんでもええと思うんやけど、あいつどない思うとるんかな。ちょっと訊いてみたろ。おーい、船場ーっ、おるかーっ。はいはい、にいさん、ニコンD90でほとんど撮影できるのにアダプターでオリンパスのレンズを取り付けたりして写真撮らなあかんねんということですね。そうや、被写体の方向いてシャッター押したら、簡単に撮れるのが便利やと思わんか。それはそうですが苦労して撮った写真の方が愛着があるのです。それにライカで撮ったというのも大事です。レンズはオリンパスのズイコーレンズですが、M9ボディで撮影してSDカードにに残すのですからこれは立派なライカM9で撮影した写真となるのです。それにオリンパスのレンズはライカのレンズでカヴァーできないところを補ってくれます。ライカは基本的に接写はできません。それから望遠レンズは135ミリまでです。広角レンズは21ミリがありこれは私も持っています。K&Fのアダプターを使ってオリンパスのレンズと繋げると200ミリ望遠と接写が可能になります。そやけど距離計が使えんやろ。そうですね。ですからピントの距離を大体合わせて後はカメラを近づけたり遠ざけたりして撮影しなければなりません。でも露出は大丈夫です。そやけどええとしこいたおっさんがファインダーを覗かんと距離を測ってシャッターを切っとるのはけったいなことしとるなぁと誰もが思うんとちゃうか。そうですね、10枚に1枚位しかピントが合った写真が撮れないので一か所で20枚位撮ることもあり、傍目からみたら、こいつめちゃくちゃ下手なんやなと思われてると思います。ほんでー、次は何をとるつもりなんや。明日(2月12日)天気が良ければ、北野天満宮の梅苑に行こうと思います。M9に接写レンズを繋げて。予備にニコンも持って行ったらええんとちゃう。2台のカメラを持って行くのは嵩張るから無理ですね。それにニコンD90だとたくさん写真を撮るので昼からの画像処理が出来なくなるのです。なんとかその日のうちにホームページに掲載したいのです。北野天満宮の梅苑での撮影は3月20日頃に予定している桜の撮影のためのトレーニングとしても役立つと考えています。桜の撮影はどこに行くんや。3月末まで有効の市バス1日乗車券を使って京都市内あちこちを行こうと思っています。桜の名所、嵐山、円山公園、京都府立植物園の他、哲学の道、大覚寺、平野神社、時間があれば祇園あたりを散策して撮影したいなぁと思っています。バス券を活用して。そうか貧乏くさいことを考えるあんたにぴったりの企画やと思うわ。今は市バス私鉄1日乗車券が1,100円で買えるけど700円の市バス1日乗車券は今は売ってなくて3月いっぱいしか使用でけんから3月末までには行かんとあかんよ。もちろんそのつもりです。今のところ開花予想は3月22日と言われていますから、寒い日が続かなければ大丈夫だと思います。