「久しぶりの京都の桜の名所巡り」(これはプチ小説ではありません)

今年のソメイヨシノの開花日は例年より遅く京都では3月29日でしたが、その日以降は最高気温が20度以上の日が続いたのであっという間に3分咲きになりました。私は4月1日に桜の名所巡りに行きましたが、ところによっては5分咲きと言ってもいいところもありました。コロナの規制解除で久しぶりに思う存分桜が撮られるということもあり、私は3月半ばからおおまかな計画を立てていました。昨年の夏に購入した京都市バスの1日乗車券が3月末で使えなくなるということで、それを使って交通費を浮かそうということも考えました。前から乗りたかった91番の四条烏丸発大覚寺行きのバスは絶対に乗ろうと考えていました。また京都バスに一度も乗ったことがないので、嵐山から四条河原町までの移動は京都バスを使おう、将軍塚への京阪バスは廃止になったようだから蹴上の辺りでタクシーを拾おうと考えました。こうしてまずは91番の市バスで大覚寺に行き市バスを利用して嵐山に出ようということは決まりましたが、3月下旬に寒い日が続いて開花が遅くなり3月中に出掛けることはできませんでした。一日乗車券が使えなくなったので、嵐山から円山公園に行くために阪急電車を利用することにしました。多分この方がぎゅうぎゅう詰めのバスに乗らずに済みましたし時間の節約にもなったと思うのです。それでも哲学の道に行くためには203番の市バスを四条河原町から往復利用したので、外人さんがたくさん乗られたバスを回避することはできませんでした。おおまかな計画はそんな感じでした。
いつものようにホリーズカフェ錦小路店でコーヒーを飲んで、四条烏丸午前8時15分発の大覚寺行きのバスに乗りました。50分程で大覚寺に到着し、大覚寺の境内に入りました。以前は池のほとりは無料で入ることが出来たのですが、300円の入場料がかかりました。また池を挟んでうまい具合に桜が入った朱塗りの塔を撮影できたのですが、大きな樹が間に入り塔はほんの少ししか見えませんでした。入場券売り場の女性が良い写真が撮られましたかと出る時に尋ねられたのですが、以前なかった樹が邪魔をして思うように撮られませんでしたと言いました。成長して大きくなった樹を恨んではいけないと思うのですが、景観が悪くなったというのは間違いないと思います(以前(3年前?)将軍塚から見えていた平安神宮の大鳥居も同じことが言えます。京都市内では他に高くて目立つものは京都タワーくらいしかないのですから)。同じ91番のバスに乗って嵯峨瀬戸川町で下車し渡月橋を目指しました。と言っても10分程で行けたのですが、渡月橋に着くと大勢の観光客の方がおられました。桂川の上流にある山の一部がピンク色になっていていい感じでした。紅葉のように山一面がピンクに染まることはないのでしょうが、渡月橋、貸しボートと共にファインダーに収めると素晴らしい景観だなと思いました。

  

時計を見ると午前10時40分になっていました。四条河原町に行って早い目の昼食を食べてから円山公園に行くことも考えましたが、鴨川を渡ると〇屋、〇〇家、〇〇卯はなく2千円ほどかかる店ばかりでした。そんなことを考えて歩いていると円山公園の枝垂れ桜のところに着いたのですが、満開ということもあっていつも以上に賑わっていました。ここで祇園の桜を見てみたい誘惑にかられましたが、観光客も多そうですし場所もはっきりわからないので知恩院の前を通って平安神宮に出て岡崎動物園を経由して蹴上に出ることにしました。途中、60代くらいのヒゲをはやした温厚そうな痩せた外国人の男性がおたべの人形の写真を恥ずかしそうに撮っていたので、人形と一緒に写しましょうかと声を掛けたかったのですが時間がないので先を急ぎました。動物園の入口を過ぎるとすぐに蹴上インクラインがあり何枚か写真を撮りましたが、うまい具合にすぐにタクシーがやって来たのでそれに乗って将軍塚に行くことにしました。

  

以前は三条京阪からバスが出ていたのですが、人員が確保できないとのことで再開の見通しは立たないようです。いつものように2ヶ所ある展望台から何枚か写真を撮りました。先に言いましたように以前は平安神宮の大鳥居が見えたのですが、背の高い樹が視界を遮っていました。京阪バスの便があると助かるのは助かるのですが、10分程急な坂道を下ると円山公園に出るので下りだけだったらこちらの方が便利かもしれません。枝垂れ桜の横を通って四条河原町に向い、午後2時頃に遅い昼食を食べました。

  

その後哲学の道に出たのですが、いつも法然院に寄るので錦林車庫前で下車して歩きました。行きも帰りも混んでいて30分以上乗っていたので、この行程が一番疲れました。

  

久しぶり(5年ぶり?)に桜の頃に京都の桜の名所巡りしましたが、あちこちでピンク色の可憐な花が見られるのは誰だって心が弾みます。最近は外国人の方もその良さに気付いてたくさん来られるようになったみたいです。多くの観光客の方が来られるのは歓迎すべきことだと思うのですが、年々右肩上がりに増えているのでどこまで増えるか心配です。特に嵐山と円山公園―平安神宮―岡崎―蹴上―哲学の道はさらに大勢の観光客の方がやって来られるようになるでしょう。京都にさらにさらに大勢の人が来られて、バスに乗るだけでなく観光地を歩くのも大変になる日も近いのではないかととても心配しています。