プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 これからも西洋文学を読みまっせ編」
わしは中学生1年の頃まで勉強せんと外で遊んでばっかりやったから、本はほとんど読まんかった(けど漫画はいっぱい読んどった)。中学2年になると勉強もそれほど出来へんし基礎体力がほとんどないことがわかって、剣道部に少し入ってみたり図書館で本をちょっとだけ見たりしたんやった。剣道部は1年生と同じことをやらされて一向に上達せえへんかったし図書館では漫画の本は置いてないのかと探すだけやった(ホンマは今でも中学校の図書室がどこにあったか知らんのやが)。そんな悲惨な中学生活やったが、深夜放送と漫画は心の支えになっとった。ラジオから流れる洋楽は海外への関心を高めたし、少年サンデーや少年マガジンに連載されてた漫画は退屈な日々のオアシスになった。今は朝型の人間になって午後11時以降にラジオを聞くことはほとんどなくなったし、漫画は社会人になってからはほとんど読まんようになった。ラジオはテレビに変わり(マイテレビを買って自分でチャンネルを選択できるようになったことが大きいと思う)、漫画は小説に変わった(漫画では世界のことはわからんと思うようになったんやった)。テレビからは流された情報をキャッチするだけしかでけんから、昔は自分で知りたい情報は図書館で本を借りたり大枚はたいて本を買うて手に入れるしかなかった。ところが今から30年程前に基本ソフトウインドウズ95とマックOS8が出始めてからパソコン通信の技術が著しく発達していつしか名前もインターネットと言われるようになった。それから情報だけやなくて買物、チケットの購入なんかもできるようになり、ホームページを作成して自分で情報発信をすることもできるようになった。わしも今から20年前にインターネット用のパソコンを購入して利用しているんやが、古いブラウザが使えなくなったり、基本ソフトが更新されて影響が出たりしとる。ウインドウズの安いが処理の遅い(CPUが安価の)パソコンでも7万円はするから、安月給のわしがたびたび買い替えすることはまず無理や。船場も一昨年の7月で仕事を辞めたから、にいさん、私の場合、いろいろやってますから、家ではタマゴかけご飯とインスタントラーメンとナポリタンスパゲッティばかり食べとりますちゅーとった。その割にはあいつ全然体重が減らんのやけど、どうしとるんやろ、いっぺん訊いてみたろ。おーい、船場ーっ、おるかー。はいはい、にいさんは私の体重のことを心配してくださっているようですが、病み上がり後90キロ近くまで増えた体重も今は85~87キロに減っています。減っていますちゅーて、身長168センチで85キロもあったら、立派な肥満体やんけ。ぼくの場合やたら頭が大きいので体重が重くなってしまうようです。そうなんやね、そやけど80キロ位まで落としたら身動きも軽やかになるから長生きするためには体重は落とした方がええんとちゃう。ところでお前、今までのインターネット環境はどんなもんやった。正直ぼくは1999年まではワード、エクセル共に使えませんでした。同年の秋に職場が変わり、時間に余裕が持てるようになったので変わった職場の親切でコンピュータに詳しい方から、ワードとホームページ作りを教わったのです。でもその人はウインドウズの利用者で、私はマックだったのですんなりいきませんでした。ホームページ作成ソフトもその方はホームページビルダー、私はアドビのドリームウィーバーでした。でも基本的な操作は同じで、マックには親切な解説書が月刊誌の付録で出ていたのでそれを参考にして頑張ってホームページをアップしました。インターネットを始めたのは2001年3月でホームページを始めたのは2002年3月でした。ということは船場がインターネットを始めたのは21世紀に入ってからなんか。そうですその頃にはワード文書も人並みに打てるようになりました。その方が熱心に教えてくださったのが画像処理で私は高校生の頃から一眼レフで写真を撮っていたので少しずつスキャナで取り込んだ画像を載せて行きました。危機が何度かあったんやろ。ええ、アドビのドリームウィーバーが開発されなくなり、ウインドウズへの変更が必要になりました。これは青天の霹靂で、ウインドウズのパソコンが必要なだけでなく、一からホームページビルダーでホームページを作らなくてはいけないのではないかと思いました。世話になった方は退社されていたので、同じ部署で働いておられたMさんに悩みを打ち明けると、マックもウインドウズもホームページのファイルはhtmlで一緒なので、トップページindexをホームページビルダーで作成してドリームウィーバーで作成したhtmlファイルを繋げれば、ホームページをウインドウズでアップして引き続き更新できると言われたのでした。その後ウインドウズ7からウインドウズ10に基本ソフトが変わった時もホームページビルダーを買い替えましたが、マックからの変更の時よりは簡単でした。ホームページは最初写真画像ばかりでしたが、それだけでは物足りないと小説を書いて掲載し始めました。プチ小説を書き始めるとある程度まとまった量になり、面白い小説がひとつ出来ました。それが、『こんにちは、ディケンズ先生』で、思い切って出版社に原稿を送り自費出版の運びとなりました。英文学の大作家(グレートライター 文豪)ディケンズが主人公の夢の中に登場する作品を出版して、そのおかげで雲の上の存在だった大学の英文科の先生方、翻訳家の方とお話し出来るようになったのです。ホームページには他に朗読用の台本も掲載していますが、西洋文学の名作を読んで感想文を書くのにも力を入れています。たくさん面白い小説を読まないと自分の中にイマジネーションが蓄積されないので西洋文学をできるだけたくさん読んで行きたいという考え方はこれからも変わらないと思います。一時ディケンズの作品のいろいろな翻訳を繰り返し読んでいたのですが、コロナが落ち着いた頃からいろいろな世界の名作を読んでみようと、『緑のハインリヒ』『ガラス玉演戯』『知と愛』『緋文字』『レベッカ』『風と共に去りぬ』『赤と黒』なんかも読んでみました。それまではイギリス文学がほとんどでしたが、アメリカ、ドイツ、フランスなどの興味ある作品を読んでみようと思ったのです。ほんで、お前、これからどうするんや。ホームページの「古典入門のページ2」にたくさん感想文を掲載したいと考えています。スタンダールの『赤と黒』を読み終えたので、ホメロス『オデュッセイア』、ハーディ『テス』、ジョージ・エリオット『ロモラ』を取り敢えず読もうと思っています。11月からしばらく懸賞に応募する小説を書くので、しばらくそちらに注力しようと考えています。ほんでそれが済んだら、何を読むんや。何か基準があるんか。別にありません。ぼくが子供の頃に世界文学の名作と呼ばれていたものを読んで行きたいと思っています。名盤と呼ばれる中古レコードとか昔から評価が高いクラシック音楽のアーティストが好きなように文学も昔から多くの人から愛されている作家の作品がぼくは好きです。そうしてそうした古典の作家のエッセンスを取り入れて自分の作品を書いてみて後世に残る作品が書かれたら、これ以上の幸せはないと思います。そうやなあ、お前は今まで何も残してへんのやからそれくらいのことはやってもええわな。