「心の旅」を初めて聞いたのは中学2年生の時でした

私は中学1年生の時にナショナル(当時)の高級ラジオワールドボーイを購入してからラジオの虜となり、平日は毎日2~3時間、休日は数時間買ってもらったラジオを聞いていました。よく聞いていたのは関西各局のリクエスト番組でした。朝日放送はABCヤング・リクエスト、毎日放送はグァムグァム・リクエスト、近畿放送はGOGO電リク、ラジオ関西は電話リクエストをよく聞いていましたが、ただグァムグァム・リクエストはお昼の番組、電話リクエストは洋楽だけということで他の2つに比べると聞くことは少なかったと思います。それでもこの4つの番組のお陰で日本の音楽だけでなく洋楽も楽しむようになりました。特に好きだったミュージシャンはかぐや姫とチューリップで、彼らの音楽がかかるとラジオに耳を傾けたものでした。かぐや姫は「神田川」「赤ちょうちん」「妹」「22才の別れ」ですが、チューリップは「心の旅」の他にもたくさんのシングル盤のヒット曲があり新曲が出る度に私を楽しませてくれました。
私が初めてチューリップの曲を聞いたのは、グァムグァム・リクエストででした。中間テストか期末テストで早く家に帰り、ラジオを聞いていると「心の旅」がかかったのです。一度聞いて好きになり他のリクエスト番組でもよく流れたので、この曲はラジオでよく聞きました。同様に中学生から高校生の頃に私を楽しませてくれたチューリップの曲としては、「夏色のおもいで」「銀の指輪」「ぼくがつくった愛の歌~いとしのEmily~」「サボテンの花」「悲しきレイン・トレイン」「娘が嫁ぐ朝」「風のメロディ」「ブルー・スカイ」「夕陽を追いかけて」「虹とスニーカーの頃」でしょうかこれらの曲は上記のリクエスト番組で本当によく掛りました。後に「魔法の黄色い靴」「青春の影」も好きになりましたが、楽しめたアルバムとしては「TAKE OFF(離陸)」と「無限軌道」でした。「TAKE OFF(離陸)」の「青春の影」を何度も聴いたものでした。
今、リーダーの財津和夫さんが日経新聞の「私の履歴書」にチューリップのことを書かれていて、いよいよ今日からチューリップ結成以後の話に入りましたが、財津さんが特に音楽的な環境に恵まれていたわけでなく苦労して大学生活を送られたことを知り驚きました。そんな切迫した状況の中で、あの繊細な歌詞と美しいメロディをつくり、しかも繊細な歌声、ギター、キーボードも自分で演奏しています。繊細な歌声と魅了する歌詞は持って生まれた才能だと思いますが、作曲の技法、楽器演奏はいつ身につけられたのかと思います。
チューリップは、財津和夫さん、姫野達也さん、吉田彰さん、安部俊幸さん、上田雅利さんがメンバーだった第一期がベストだと思いますが、欠かせないのは財津さんと姫野さんのボーカルのハモりの美しさでしょう。それと多分第一期の頃のギター(安部さん)のうまさだと思います。
「心の旅」は聞いてすぐに好きになった曲で今でもラジオでかかると作業を中断して口ずさむくらいですが、「青春の影」「サボテンの花」「銀の指輪」「虹とスニーカーの頃」も若い頃の乾いた喉を潤してくれた曲で、これらの曲がラジオから流れないかと待ち望んでいた中、高校生の頃を懐かしく思い出します。
高校を卒業してからは勉強に専念するために歌詞を味わう曲は聞かなくなり、専らBGMとして聞けるクラシック音楽ばかり聞くようになりましたが、中、高校生の頃に聞いたチューリップの音楽は今でも大好きな音楽で、財津さんと姫野さんの歌声、安部さんのギターを聞くと当時を思い出して口ずさんだりするのです。