プチ小説「クラシック音楽の四方山話 宇宙人編 94」
福居は●亀製麺が河原町三条にあった時はよく利用していたが、二条通に移ってからは全然行っていない。阪急河原町駅からあまりにも遠いからだ。自宅から一番近いJR茨木駅近くのイオンモール店もJR茨木駅から10分以上かかり家からは自転車で30分以上かかるので、めったに行かない。福居は讃岐うどんが好きなのでどこかいいところがないかと探していた。そう思っていたところ、大学図書館からの帰りに52番の市バスに乗っていた時にそのうどん屋を見つけた。丸太町七本松にある洛楽という店で、店内の様子は見えないがネットで調べると繁盛している店のようだった。福居はすぐに行ってみたかったが、営業時間が午前11時から午後2時30分までなので、年末大学図書館を利用しなくなってから行こうと考えていた。12月26日午後9時頃に家を出て、途中JR二条駅前のホリーズ・カフェで時間を潰してうどん洛楽へと向った。店に着いたのは午前11時25分だったが、店の前まで来るとM29800星雲からやって来た宇宙人が順番待ちをしていた。
「アンタワシノスグアトヤサカイ、ココデマッテタラエエヨ」
「ああ、谷さんもここのうどんを食べに来たのですね。ここは何が美味しいですか」
「ウドンモダシモオイシイヨ。チョットアッサリシテルカナ。メンハコシガシッカリシテイテ、リョウガオオイ。ニクウドンニオアゲヲイレルノガオススメヤネ。ホカニモチクワノテンプラ、トリノカラアゲ、ヤサイノテンプラ、エビテンモアルヨ。ソレカラカレーウドン、ドンブリモオイシイヨ」
「谷さんは何度もこの店に来られているのですね」
「チャイマスヨー、コノマエハジメテキタトキニソレダケタベタノヨ」
「・・・・・・」
店員さんが中から出て来て、福居とM29800星雲からやって来た宇宙人を空いている席に案内した。
「私から先に注文していいですか」
「エエヨ、スキニシテ」
「それじゃあ、うどん1.5玉で肉うどん、それに揚げを入れてください。それからチクワの天ぷらと唐揚げもお願いします」
「アンタハドンブリヲタベヘンノネ」
「うどんの量が多いようなので、やめておきます」
「ソンナエンリョセンデエエノニ」
福居は別に遠慮しているわけではなかった。M29800星雲からやって来た宇宙人がカツ丼も親子丼も天とじ丼も食べたい。もちろんうどんは肉と揚げと野菜天とエビ天をうどんの上に乗せてと言ったらテーブルの上に乗らないと思ったからだった。
「ワシハドンブリハカツドンダケニスルケド、ウドンハ2タマデニクモカラアゲモエビテンモヤサイノテンプラモノッケテモラウコトニスルワ」
「もうすぐお正月ですが、谷さんのお国では正月に何かするんですか」
「アンタガシランダケデ、ワシノホシデモタコアゲモハネツキモスゴロクモフクワライモコママワシモスルネン。コウイウコドモノアソビハユニバーサルナモンデ、チョビットチガウトコロガアルケドウチュウノドコデモアルントチャウヤロカ」
「そうなんですね、お正月そういう楽しみがある方が心に残りますよね」
「ソウオモウヨ。トコロデ、ワシハショスタコトプロコヒエフガキライナンヤガ、ソノマエノチャイコフスキー、リムスキー=コルサコフ、ボロディンハダイスキヤ。リムスキー=コルサコフハシェエラザード、ボロディンハゲンガクシジュウソウキョクダイ2バンガエエンヤケド、チャイコフスキーノエエヤツ2、3アゲテクレヘン」
「ぼくは交響曲第1番と第5番、それからヴァイオリン協奏曲でしょうか。ピアノ協奏曲第1番は尻すぼみな気がして好きではありません。そうそう幻想序曲「テンペスト」はドラマチックでしかも美しい旋律もある一聴の価値がある名曲だと思います」
「ソウナンヤネ、ホタラオゾウニトマメモチトキナコモチヲタベナガラキクワ」