プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 春まだ遠し編」
わしが幼少の頃は雪が多い地域での苦労を知らんかったから、大阪で雪が積もらんことが不満やった。京都は積もるのに、なんで大阪は雪が降ることはあるが積もらんねんと。小学3年生の時に数センチ降って以来、わしが学生の頃は雪は積もらんかった。そやけどわしが浪人した最初の冬は10センチほど積もった。わしは街を駆け回ったり大きな雪だるまを作りたかったが、浪人中やったしもうそういうことをしたい年頃を過ぎとった。それでテレビを見て外出するのを我慢したんやが、郵便配達の人が自転車に乗っていて凍結した道で転んだりお年寄りの人が凍結した歩道で立ち往生しているのを見た。そうして多分その時他の地方で大雪で被害を受けた人の話を聞いて雪に対する印象が変わってしもうた。遊べるもの、ロマンチックなものからやっかいなもの、危害を与える可能性があるものへと。それでもちいこい頃に見たり聞いたりしていい印象を残したものは今でも経験したいなあと思うとる。わしはスポーツマンやないから、スキー、スケート、雪合戦には興味が湧かんけんど、かまくら、札幌の雪まつり、中谷宇吉郎さんの業績には興味がある。ほんで秋田でかまくらに入らせてもろたり、札幌の雪まつりに格安ツアーで行ったり、石川県加賀市にある中谷宇吉郎雪の科学館に行ってみたいと思うとるが、阪急電車でちょっと出掛けるというわけには行かんから我慢しとる。船場は最近遠出ができまへんねんちゅーとったけど、わしは食費を節約してでも金を貯めてホームページのネタ作りのために旅行した方がええんとちゃうと言うとるのやが、船場はぼくには髭を伸ばすしか楽しみはありませんとわけのわからんことを言うて誤魔化しとるが、あいつホンマにそう思うとるんやろか。いっぺん訊いてみたろ。おーい、船場ーっ、おるかーっ。はいはい、にいさんは2月8日と9日に大雪が降って興味深い写真が撮れたのになんで私が写真を撮りに行かんかったのかと思うてはるんですね。まあ、簡単に言えばそういうことになるんやが、なんで出掛けへんかったのん。前にも似たことを言ったことがあるのですが、カメラは精密機械ですから、つるんと滑ってこけて衝撃を与えて壊れたら修理が必要となりますが、ライカの場合とても高くつきます。突然の豪雨で水をかぶった場合もその恐れがあります。なので雨天や道が凍結して足元がおぼつかない時は出掛けるのを控えます。まあ、危うきに近寄らずという気持ちはわかるけど、大雪が降る中、社寺の庭とか、哲学の道、嵐山なんか風情があってええと思うけどな。にいさんが言われることはもっともなんですが、私は安全第一でそれが確認できないと次には進めません。そんな状況なので、凍結で転ぶのを恐れて2月9日は大学図書館にも行きませんでした。そうか、わしは面白い写真が撮れたのに惜しいことをしたとしか思えんなあ。にいさんは雪が降っている時に写真を撮ったら面白い写真が撮れると言われますが、機材(ボディ、レンズ)が濡れることは故障の原因になります。そうだ、ライカM9ボディを使うようになって、ファインダーに小さなゴミが入っただけでもパソコンの大きな画面で映すと入っているのがよくわかります。どうしても無傷の写真を残したいときには、そのファインダーに入ったごみを除去してもらいますが、それだけで6,000円かかります。レンズ交換の時にゴミが入ることがあるのですが、入るとこびりついてブローで飛びません。頻繁に修理に出すわけにいかないので、マックのフォトレタッチ機能で誤魔化していますが、加工するためにはデスクトップに落とさないといけないのでSDカードに残せないのです。まあ難しいことを言われても、わしはこうしたらええんとちゃう、おもろいんとちゃうと言うことしかでけへん。船場が無理やちゅーんやったら、無理なんやろ。そやけど一所懸命やったら、結果がついてくるというのは真実や。何もせんかったら、結果は出てけーへんというのも真実や。このことをよう覚えておきなはれ。