プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 交響曲はバラエティに富んでいる編」
わしは小学生の頃は昭和歌謡、中学生と高校生の頃はフォークソングを聞いていたから、クラシック音楽はほとんど聞かんかった。ベートーヴェンの田園交響曲を中学生の時に聞いたくらいで、誰が演奏したのかわからんで聞いたんやった。そんなわしやが大学を卒業して船場とのつき合いが始まるとクラシック音楽を聞かんわけには行かんようになった、船場と話を合わすためにようさんのクラシック音楽のレコードを借りたもんやった。船場も大学生の頃までは自宅にある1972年製の回転数が速いシャープの「白馬」というステレオしかなかったから、エアチェックの方が音がよいとソニーのスタジオ1980で録音したものばかり聞いとったらしい。そやけど就職して3年してボーナスがそこそこもらえたから、それなりの音が出て、プレーヤーの回転数もまともなケンウッドのロキシーを買いよった。それからあとは大型スピーカー、高級プリメインアンプ、高級プレーヤー、オルトフォンのMC針とグレードアップして行きよった。船場は音楽の知識がほとんどないから、感覚的にええ感じがするレコードを集めた。いちいち視聴は出来へんから、頼りになったのはレコード芸術やその別冊のレコードブックやったみたいや。船場は大阪市内のレコード店をうろつくことも多かったけど、旭屋や紀伊國屋のクラシック音楽図書のコーナーで1時間でも2時間でも立ち読みしとったみたいや。船場は昔からクラリネットが活躍する曲が好きで、モーツァルトの協奏曲と五重奏曲、ブラームスの2つのソナタと五重奏曲の他にも、モーツァルトの交響曲第39番やシベリウスの交響曲第1番それからモーツァルトの歌劇「皇帝ティートの慈悲」もクラリネットが活躍するんで好きなんですと言うとった。船場の憧れは好きな交響曲をいい音で思いっ切り聴いてみたいといことらしいが、あいつどんな交響曲を聴いてみたいと思っとるんやろか。訊いてみたろ。おーい、船場ーっ、おるかー。はいはい、にいさん、私ができれば名曲喫茶ヴィオロンや名曲喫茶ライオンで思いっ切り聴いてみたい交響曲は何かとおっしゃるんですね。それは物凄くたくさんあるので、作曲家名と曲名だけを上げていきます。まずはモーツァルトかな。そうですね、やはり後期のものになりますが、38、39、40、41となります。ベートーヴェンはどや。2、3、5、6、7、9ですね。ロマン派はシューベルトが一番バッターやろ。そうですね、8「未完成」と9「ザ・グレイト」ですね。2番はシューマンかな。1、3,4ですね。3番はメンデルスゾーンやね。3、4ですね。ほんで4番は何と言ってもブラームスやな。1、2、3、4のすべてです。5番はないのかな。そうですね、あとは、フランス、ボヘミア、ロシア、フィンランドの交響曲になります。まずフランスはベルリオーズ、フランク、サン=サーンスやね。ベルリオーズは幻想交響曲、フランクは交響曲、サンサーンスは3番の「オルガン付き」ですね。ボヘミアはドヴォルザークやね。7、8、9がすばらしいですが、最近は5番をケルテス指揮ロンドン交響楽団の演奏をYOU TUBEで聞いて魅せられました。何とかDECCAのプレミアム盤が手に入らないかと思っています。ロシアはチャイコフスキーやな。1、4、5、6です。1「冬の日の幻想」が素晴らしいので是非聴いていただきたいです。フィンランドはシベリウスやが、これはわしもわかる。1、2、5ほんでから7やな。他にも交響曲とついていますが、4楽章でもなく映画音楽のような作品があります。わかった、リヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」やろ。あとはブルックナーとマーラーがあるでぇ。ブルックナーは4、7、8、9ですね。マーラーはこれは私が曲だけを言います。3、7と「大地の歌」です。ハイドンは聞かんのかな。うーん、交響曲の父と言われ、「時計」や「驚愕」は楽しいですが、全楽章を楽しめる曲はないようです。