プチ小説「クラシック音楽の四方山話 宇宙人編 111」
福居は火曜日に月3回クラリネットの個人レッスンを受けているが、午後4時からのレッスンで4時半にはレッスンが終わるため夕食を食べて帰ることが多い。17年前にレッスンを受け始めた頃は午後7時からのグループレッスンだったため、息切れしないようにと夕食を食べてからレッスンを受けることにしていた。その時は教室の近くにあるすき家に行くことが多かった(コロナでレッスンが受けられなくなるまではほとんどすき家だった)が、午後4時からのレッスンに変わってからは四条烏丸近辺や阪急高槻市、阪急富田駅近辺のいろんな飲食店に行くようになった。一番よく行くのは高槻市駅近くのカレー店ヴァスコ・ダ・ガマだが、天下一品八丁畷店もよく行く。久しぶりに行ってみようと阪急高槻市駅で下車し南出口を出て国道171号線の信号を渡ったが、いつものところに「天下一品」の看板はなく「日乃屋」の看板が出ていた。
<数か月前に行った時はあったのになあ。四条烏丸で天天有に行っておけばよかった。河童ラーメンもいいけど、ラーメンは天天有や天下一品が美味しいからなあ。今日はJR高槻駅前の王将で中華飯と麻婆豆腐でも食べて帰ろうかな>
福居がそう思って高槻センター街を歩いていると、M29800星雲からやって来た宇宙人が福居に声を掛けた。
「アンタガヨクイクコヤナギズシニイッテンケド、オヒルジャナイトスシガヤスクナランミタイヤネ」
「ええ、ランチタイムにはにぎり、盛り合わせ、鉄火丼が850円で食べられますが、夜はダメのようですね。私は午前中に高槻市役所で何か手続きをした時によく利用するのですが、夜に小柳寿司を利用したことはありません」
「イマカラヤッタラ、ドコガエエンヤロ」
「ヴァスコ・ダ・ガマがお勧めですが、オムライスやスパゲッティが食べたいのなら、高槻阪急のポムの樹やベルコラに行くのもいいと思います。でも1500円以上かかるのであまり行きません」
「オコノミヤキノチボウモアルネ」
「千房のお好み焼きと焼きそばは武奈ヶ岳登山をした帰りによく食べました。最近は自分でお好み焼きを作るので、わざわざ千房に行かなくなりました。京都で2枚2500円のお好み焼きを食べて、高いから自分で作ろうと思うようになり、千房にも行くことがなくなりました。自分で作ったお好み焼きに自分でブレンドしたお好み焼きソースをたっぷりかけて食べる方がいいと思うようになりました」
「アンタパスタモスキナンヤロ。タカツキエキマエグリーンプラザ3ゴウカンチカノペペロンチーノセンモンテンペロントイウミセニイコウトオモウンヤケド、アンタモイカヘンカ」
「ぺろんですか。面白い店名だな。行ってみましょうか」
その店は開店が午後5時からですでに開店していたので、福居とM29800星雲からやって来た宇宙人は店に入り高い椅子に座った。店内に他の客はいなかった。
「ぼくは大盛りでトッピングはベーコンとブロッコリーにします。谷さんはどうしますか」
「ワシハオオモリデイカスミニイカトエビトシラストメンタイコトタマゴヲノセテモラオウカナ。アンタガーリックトーストガアルケド、チュウモンセーヘンノ」
「そうですね、ぼくもそれをいただきます」
M29800星雲からやって来た宇宙人は、ベーコントブロッコリートトマトデモウイッパイタベタイと言ったが、福居はまた来週来ましょうと言って宇宙人の了解を得た。