プチ小説「いちびりのおっさんのぷち話 ドン・キホーテって荒唐無稽な物語なの編」

わしが小学生(幼稚園?)から中学生の頃はマンガ、アニメをよう見たもんやった。最初は宇宙エース、遊星仮面、遊星少年パピイなんかSFアニメが好きやったが、風の少年フジ丸、狼少年ケンもよう見た。そういうSF、冒険もののアニメが好きやったが、おそ松くんを見てからは、イヤミ、デカパン、チビ太、ハタ坊、ダヨーンなど一発ギャグを持った個性豊かなおもろいキャラのとりこになった。おそ松くんはただ明るい健康的なアニメやったが、もーれつア太郎はお父さんが亡くなりなぜかお父さんの霊だけが地上残りデコッ八と一緒に八百屋を維持する?という内容でギャグマンガではないような気がするが、ニャロメ、べし、ケムンパス、ココロのボスという奇抜なキャラクターは見ているだけで楽しく物凄い存在感があった。ただア太郎はあまり再放送せんかった気がする。そうしてわしが中学生になった時には赤塚不二夫さんの全盛期やった。少年マガジンに天才バカボン、少年サンデーにレッツラゴンを連載していて、しばしば登場する登場人物の巨大な顔を見て腹をよじらせて目に涙を浮かべて笑ったもんやった。中学2年生まではそういうギャグマンガ・ギャグアニメ(ギャグマンガほどの衝撃はなかったが)の虜となっていたんやが、中学3年生になって五木の模擬試験を受けるようになると進学のことが気になってマンガを読んでいる余裕はなくなった。高校生になってからは天才バカボンのアニメの再放送をみるくらいやったが、赤塚さんの生み出したいろんなキャラクターは身に沁み込んで親近感を持ち続けた。そやからわしはスーパージェッター、鉄腕アトム、星飛雄馬(「巨人の星」の主人公)、伊達直人(「タイガーマスク」の主人公)よりもバカボンのパパの方が好きやった。わしがギャグ好きで平凡なおっさんになったのは、小中学生の頃に赤塚不二夫さんのマンガ、アニメにどっぷり浸かっていたからやと思う。もし何か他の楽しいことや研究に勤しむ環境があったらそちらに興味を持ったかもしらん。それでもその日々は楽しかったから後悔はしとらんけど、船場はわしと違って大学生や社会人になってもおもろいキャラクターを探し続けとる。少し前は、にいさん、そら、ディケンズの小説に出て来る人物はおもろいですよ。『クリスマス・キャロル』のスクルージは飛びぬけていますが、『デイヴィッド・コパフィールド』のミコーバ、ヒープ、『オリヴァー・トゥイスト』のグリムウィッグ、『リトル・ドリット』のフローラ、パンクス、『大いなる遺産』のウェミックなんかは存在感抜群で主人公より目立ってますと言うとった。あいつその後もそんな人物を探すんが楽しみなんです言うて、西洋文学の他の作品を読んだり、ギリシア悲劇・英雄叙事詩を読んだり、『千一夜物語』を読んだりしとる。今読んどるヘロドトスの『歴史』を読み終えたら、セルバンテスの『ドン・キホーテ』を読むちゅーとったけど、わしはドン・キホーテはお店のことしかわからんから訊いてみたろ。おーい、船場ーっ、おるかーっ。はいはい、にいさん、ドン・キホーテってどんな内容なのかということですね。そうや、どういう内容か教えてほしいんやが、まだ読み終えてへんし、夏の時期にヘロドトス『歴史』を読み終えて『ドン・キホーテ』全6巻読んでからとなるといつになることやと思う。そやからちょびっとだけでもええで。わかりました。まず翻訳は岩波文庫から2つ出ていて、私は牛島訳を読みます。ちくま文庫から会田由訳が出ていますが、この翻訳を学生時代に少し読んだことがあります。全部読まんかったんか。確か大学図書館で借りたと記憶しているのですが、サンチョ・パンサが妙に世間ずれしていて親方ドン・キホーテに文句ばかり言っていた気がします。大志を掲げて頑張ろうとしている親方の腰を折りまくるサンチョが嫌になって他の良さそうな訳が出たら、読もうと思ったことを覚えています。1999年に出版されたのですが、なかなか読もうという気持ちになれなかったのです。だからようやくという感じです。ドン・キホーテは音楽もあったやろ。ええ、リヒャルト・シュトラウスの交響詩『ドン・キホーテ』で風車と闘うシーンの描写はすばらしいです。フルニエのチェロ セル指揮クリーヴランド管弦楽団のレコードはしばしば聞きます。私が知っているのは、主人公は騎士道文学の読みすぎで頭がおかしくなったこと、ドルシネアに恋い焦がれるが相手にされないこと、風車との対決くらいですが、きちんと最後まで読んで感想文を残したいと思っています。わしにも感想聞かせてくれへんか。にいさんのたっての希望を無視しては罰が当たります。読み終えたら、必ずシイタケスナックを持って会いに来ます。わし牛肉の方が好きやねん。