プチ小説「クラシック音楽の四方山話 宇宙人編 120」

最近暑い日が続くので、福居は母親の付き添いで病院に行った後はぐったりする。それで帰宅後は徒歩で8分程のところにあるミニ●トップまでアイスクリームと昼食を買いに行く、最初は1つ500円するデラックスなパフェを購入していたが、最近はア●ギのマンゴーかブルーベリーのジャムが入ったアイスクリームを購入する。これだと250円だし母親がアイスクリームが美味しいと言ってくれるからだ。家を出て曲がり角を曲がるとM29800星雲からやって来た宇宙人が、ドナイデッカ、オカワリアリマヘンカと言った。
「ああ、谷さん、突然現れたのでびっくりしました。せっかく現れたのに申し訳ないですが、すぐに家に帰らないといけないのであまり話はできないですよ」
「アンタ、コレカラシバラクウチニコモルコトニナルンヤロ。コノアツサデハソノキモチヨウワカルケド、ワシハアンタトハナスタメニハソトデアワントイカン。ソヤカラコウイウスキマジカンヲカツヨウスルノヨ。ソンナニナガイジカンデナクテモ、ヒトツノプチショウセツクライノカイワワデキルヤロ」
「そうですか、じゃあ、まずはコンビニまでお話ししながら行きましょう。しばらくコンビニにいてまた帰りにお話しするだけでいいですか。別にコンビニで面白いことを言われてもいいですが・・・」
「ソウスルワ。トコロデオカアサンハオゲンキデスカ」
「もう90才ですから、医療関係の人に世話になり、弟、妹に助けてもらってなんとかやっていますが、だんだん私の負担が大きくなっているのは事実です。前にも言いましたが、父親が腎臓がんになる前まで私は親の介護のことは全く考える必要はありませんでした。2週間に一度くらい少し離れたところにある公団住宅からお惣菜を買って来て一緒に食べるくらいでした。ところが2014年10月から父親の通院に付き添うようになり、やがて隣の家が空いたので購入してほとんど毎日両親のめんどうを見るようになりました。父親はそれから2016年4月に亡くなるまで薬が合わず苦労しました。妹が助けてくれたので(もちろん弟もしばしば助けてくれました)、何とか見送ることができました。母親は2022年12月までは時々しんどいと言って入院することがありましたが、家の前にある小さな花壇で花の世話をするのを楽しみに毎日を過ごしていました。しかし12月下旬に大腸穿孔で手術を受けて人工肛門を設置してからは、毎日トイレに長い時間が取られほとんど熟睡することができなくなりました。そうしたことがあって頻脈になり心臓病の薬も服用しています。しばしばかかりつけ病院に入院しており、かかりつけ医からは施設入所の話が出たりします。そうなると弟夫婦や妹夫婦(妹は2人の娘と6人の孫がいます)と会えなくなるから入所は考えず自宅で頑張ってほしいと言っていますが、最近は弱気な発言が多くなりそう言われるとどうなるのか心配になります」
「マイニチオカアサンノオセワヲシテイルトキガメイッテクルノトチャウノン」
「55才までは何の心配をすることもなく、趣味に耽りました。音楽鑑賞、読書だけでなく、登山、レコードコンサート開催、出版など趣味に関する限りは思い残すことはありません」
「デモケンショウショウセツデショウヲモラッテナイカラ、モウスコシカンバッタラエエントチャウ」
「そうですね、それは確かに心残りです」
「ソレカラクラリネットノハッピョウカイデカンペキナエンソウガデキトランシ」
「うーん、それも心残りですね」
「トザンハモウムリヤロケド、LPレコードコンサートハアト16カイヤッテ100カイニシタイ。マダマダカッテキキタイレコードモアルシ、ヨミタイショウセツモアルンヤロ」
「ありがとうございます。谷さんが言われるように私は趣味を楽しむことを燃料にして今まで生きて来ました。だからこれからも趣味を精一杯楽しんでそれを活力にして親の世話をして生きて行きたいと思います」
「ソウヤデ、ソウオモッテガンバットッタラソノウチエエコトアルトオモウヨ」