プチ小説「アキさん、ごめんね4」
2ヶ月するとまたアキさんからメールが来ました。私は胸を撫で下ろしました。
私は、最近、廉価で購入できるCDをよく購入します。特にベートーヴェンの交響曲全集はよく購入します。
フルトヴェングラー、クレンペラーはもちろん、ワルター、シューリヒト、クリュイタンスを買いました。
でも残念なことに聴く時間がありません。お盆休みか、正月にまとめて聴こうかと思います。
よせばいいのに、また私は反抗的な態度を取ってしまいました。
私は、全集はお勧めしません。出来不出来がありますし、例えば、ベートーヴェンの交響曲で言えば、第1番や第8番
などはあえて聴く必要があるのでしょうか。他の交響曲の推薦盤を列挙しますと、第2番はクレンペラー、第3番「英雄」は
フルトヴェングラー(ウラニア盤)、第4番ベーム、第5番「運命」フルトヴェングラー(1947年盤)、第6番「田園」
ベーム、第7番フルトヴェングラー(1944年盤)、第9番「合唱付き」フルトヴェングラー(1951年盤)でしょうか。
フルトヴェングラーは何度もベートーヴェンの交響曲を録音しているので、全集で名盤を揃えるのは難しいようです。
アキさんからすぐにメールが来ました。
それでは、ピアノ・ソナタ全集なんかはどうです。私は、ブレンデル、ポリーニの他、少し古くなりますが、グルダの全集を
持っています。
私は、すぐに返事を送りました。
私は、ケンプとバックハウスの全集を持っていますが、すべてを聴く必要はないと思っています。先程と同様に列挙しますと、
第4番ミケランジェリ、第8番「悲愴」R.ゼルキン、第14番「月光」グルダ、第15番「田園」グルダ、第17番「テンペスト」
ケンプ、第21番「ワルトシュタイン」バックハウス、第23番「熱情」ケンプとグルダ、第26番「告別」グルダ、第32番
グルダとケンプです。なおブレンデルはシューベルトのさすらい人幻想曲と即興曲集が秀逸です。またポリーニはアバドと
共演したブラームスのピアノ協奏曲第2番やベームと共演したベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番が優れていると思います。
1週間して、アキさんからメールが来ました。
弦楽四重奏曲全集はどうです。私は、アルバン・ベルク四重奏団を持っています。いつかはバリリがほしいなぁ。
私は、すぐに返事を送りました。
弦楽四重奏曲はやはりアナログレコードで鑑賞した方がよいと思います。ウェストミンスターのバリリ四重奏団、ウィーン・
コンツェルトハウス四重奏団なんかいいですね。でもまだ後期はあまり聴いていません。中期のラズモフスキー第1番から
第3番と「ハープ」くらいでしょうか。ラズモフスキー第1番(弦楽四重奏曲第7番)はブタペスト弦楽四重奏団の名盤が
ありますね。大型スピーカーでアナログ盤のチェロの音を聴くと心地よいですよ。
すぐにメールが届きました。
私の住宅環境では大きな音は出せません。ヘッドフォンで2時間くらい聴くのがやっとです。アナログレコードも再生装置が
ないので、今のところは聴くことができません。そのあたりのことをご理解ください。さようなら。