プチ小説「青春の光59」

「おいおいおいおいおいおいおい」
「は、橋本さん、ど、どうかされたのですか」
「おいおいおいおいおいおいおい」
「甥御さんが、どうかされたのですか」
「おいおいおいおいおい...というのは、田中君、悲しいからだよ」
「何かあったのですか」
「実は、船場君が利用しているOCNのホームページサービスが終わるため、船場君は、ハードのMac、ソフトのadobe
 それから新たに加入したHPサービス のBizメール&ウェブ ビジネスの窓口で今のHPを続けられないかと模索して
 来たのだが、どうも更新は難しいようだ。したがって、われわれが現れるのは来月までだ」
「そうなんですか。船場さんは十二支をひとまわりできて、さらに続けようと一昨年の12月にMac OS10.8とDreamweaver
 CS6を購入し、年末年始でなんとか導入し、あと5年はこれで行けると張り切っていたのになあ」
「昨年11月にOCNから、サービスが終わるので、後のことを考えてくださいと通知があり、紹介されたHPサービスの会社と
 契約し、さあ接続だと相談窓口の方に訊きながら接続をしてみたが、繋がらなかった。相談窓口の方は、設定は間違いないので、
 あとはadobeできいてくださいと言われた。adobeは導入の際には担当の方が電話に出られて丁寧に指導してくださったが、
 昨年10月からは相談窓口がなくなり、コミュニティーフォーラムに質問を提出して意見を待つというかたちに変わっている。
 解決策がいただければ、3月以降も続けられる。だが自分なりにない知識を駆使したが、 解決できなかった船場君は悲観的を
 通り越して 絶望的になっている」
「なら、新しいハード、新しいソフトを考えてはどうですか。windowsでホームページビルダーをするとか、どうですか」
「もちろん、最終的にはそうなるだろう。MacのパッケージのHPソフトがなくなる公算が大だから、いつかはそうせざるをえないだろう」
「じゃあ、明日からでも。そうすれば、全部を見ていただけなくても我々が登場するところも間に合うかもしれませんよ」
「いや、まずは、ディケンズ・フェロウシップと関係がある、プチ朗読用台本のページ、古典入門のページ、こんにちは、N先生シリーズ
 それから船場弘章のページということになろう。クラリネット日誌は1月末で一旦休止し、文章だけは続けて書いておいて、
 新たなHPで再開する考えだ。だが新しいHPとなると、年内可能かどうかというところだ」
「ど、どうしてなんですか。それくらいなら、おちゃのこさいさいでしょう」
「いや、いろいろ問題があるんだ。ひとつは、昨年10月からお父上が病気になられ、12月に手術が無事終わったが、少なくとも
 今まで以上に近くにいて頻回に実家を訪ねる必要が出てきた。それで実家の近くの中古の家を購入した。3月までにそこに引っ越さねば
 ならない。船場君は独身貴族で今までとても ふしだらな生活を送ってきたので、身辺の整理を山ほどしないといけない」
「当然の報いですね」
「私もそう思う。おいおいおい。何とか契約にはこぎつけたが、いろいろな手続きが残っているし、リフォーム、引っ越しの準備などが
 大変だ。お父上もリハビリのために近く退院されるが、定期的なお見舞いをされないと寂しがられるようなので週2、3回はお見舞いが
 必要になる。それに今週末(1月17日)にはクラリネットの発表会があるので、練習も追い込みだ。13日はレッスン日、15日は
 生徒だけの練習だが、16日にひとりで練習し、本番の日にはクラリネット仲間のNさんと事前の練習を考えている。
 発表会が終わったら、住宅ローン、引っ越しの手続きなどの合間にHPのことを考えるつもりだが、もうひとつ問題がある」
「な、何でしょうか」
「ハードとソフトだ。船場君は自宅ではもっぱらMacを使って来たので、windowsのPCを購入しなければならない。もちろん置く場所はない。
 またホームページビルダーのソフトも買わなければならない。これらの居場所を決めて始動するのは、やはり引っ越ししてからに
 なるだろう。いずれにせよ、来月の中頃にはこれからどうするか、ここで発表することになるだろう
「人知ではどうにもならないことがたくさんあるとご存知の船場さんのことですから、行き詰まっても何か対処されることと思います」
「そのとおりだよ、田中君、私はヤル気まんまんなんだから、いつでもこの小説に出させてもらうよ」
「私もそうです」