プチ小説「たこちゃんのグルメ・リポート6」

ぼく、たこちゃん。美味しい食べ物に目がない50代のおじさんなんだ。ぼくは小さい頃から大福餅が大好きで、親が買って帰るのを楽しみにしていたけれど、社会人になるまでは自分で購入することはなかった。20代半ばで高槻市に引っ越してきた後に父親がしばしばJR摂津富田駅前の日乃出屋の和菓子を買って帰るようになった。おいしかったので、しばらくしてぼくが両親のために購入するようになった。特に大福もちは出来立てのものがこの店の店頭に並べられていることがあり、そのふわふわの食感が好きになり、桜餅や柏餅なんかと一緒に購入したものだった。店主の坂本氏はいろいろな動植物や季節の食べ物などを和菓子で表現され、こちらは舌だけでなく目も楽しませてくれた。日乃出屋は一昨年惜しまれながら店を閉じたが、ぼくに和菓子のおいしさを教えてくれたので今後も折に触れて思い出すことだろう。この日乃出屋の後にKAMATARIという和菓子屋さんができていて、ここのおはぎ(ぼたもち)が安くておいしく、しばしば購入して食べている。おはぎは、つぶあん、こしあん、きなこ、青のりがあるが、つぶあんが115円と一番安くて食感が良くお勧めなんだ。他にも白あん、紅芋(?)あんの大福もおいしい。家族もこの店の和菓子の大ファンなのでこの先もずっと購入することだろう。ぼくは貧乏なので1個300円から500円もするような和菓子を買いたいと思ったことはないが、百貨店でおいしそうな和菓子が売られていると思わず手が出てしまう。ずんだあんのおはぎやだんごは黄緑色で目を引くのですぐに購入してしまう。あんがおいしそうな草餅なんかも大好きだ。ロールケーキのような鶴屋吉信の京観世は、京菓子の中で一番好きだ。高槻西武百貨店の鶴屋吉信の後にできたのが、叶匠壽庵でここではまだ購入したことはないが、梅田の阪急百貨店の叶匠壽庵で何度かあもを購入したことがある。近々に西武高槻店でもあもを購入するだろう。最近は休日に時間があれば、色んな豆を炊いている。小豆からはじまって、金時豆、白インゲン豆、花豆、とら豆、黒豆など炊いたが、やはり黒豆は長時間炊かないと駄目なようだ。黒豆本来の旨味を引き出せていないようなので、今後試行錯誤を重ねることだろう。黒豆は丹波の黒豆をはじめとして高額なのでなかなか購入できないが、一番おいしい豆だと思うので何とか下ごしらえ、煮込む時間、調味料の加減などをものにしたい。正月前に砂糖が足りなかったので砂糖とハチミツを半々で金時豆を炊いたが、なかなか美味しかった。以前和三盆を使ったことがあるが、なかなかKAMATARIのあんのような味が出せない。ハチミツは赤ちゃんには禁となっているので控えた方がいいのかもしれないが、他のいろいろな甘味料も試してみたい。ぼくは和菓子を食べるとホッとするのだが、今後もホッとしたい時に気軽に和菓子を食することだろう。