プチ小説「たこちゃんのグルメ・リポート18」

ぼく、たこちゃん。美味しい食べ物に目がない50代のおじさんなんだ。ぼくは、中古レコードを収集するのが趣味なんだけど、今から15〜20年前は阪急東通り商店街にある名曲堂とスマイル・レコーズ、堂山にあるDiskJJ、太融寺の近くにあるストレイト・レコードにはよく行った。主にクラシック音楽のレコードを購入したが、DiskJJやスマイル・レコードではジャズの貴重なレコードもたくさん購入できた。その前は京都や神戸元町のクラシック専門の中古レコード店に通い詰めたけど、初心者だったのでどのレコードが安くて価値があるのかわからず、たいして値打ちのないレコードに1万円以上使ったこともあった。最近は東京新宿のディスク・ユニオンでレコードを購入することが多くなったが、たまにDiskJJの後にできた、大阪のディスク・ユニオンに行く。前置きが長くなってしまったが、ぼくは阪急東通り商店街を通る時にいつも気になってたお店があって、それがお好み焼き店美船なんだ。後に有名店であることを知り、いつか行ってみたいと思っていた。初めて店の前を通った時、いかにも昭和の頃にできた店だなと思ったものだった(昭和23年創業らしい)。午後0時40分頃に店に入ると一人用の席が空いていてそこに案内された。メニューを見て、豚焼(900円)と焼きそば大盛(1,200円)を頼んだ。この店は基本的にお好み焼きは自分で焼くことになっているようで、おばさんが具材が入った金属のお椀を持って来てあとは自分でやってくださいという感じだったので、ぼくは、きれいなお好み焼きを撮りたいので焼いてくださいと頼んだ。それでおばさんはお好み焼きを焼きながら、(具材を)全部鉄板に乗せてから4分は返さないでくださいとか、3、4回返してから1分程待ってから食べてくださいと説明してくれた。やきそばは別のところでご主人が調理して、鉄板に乗せられた。ソースは同じだと思うが、甘めのとんかつソースだった。焼きそばもお好み焼きもとても美味しかったが、特に焼きそばはかなり太めの麺に豚肉、イカ、キャベツがたっぷり混ぜられていて最後まで美味しく食べた。