プチ小説「Ho氏によるつまびらかな説明」

昼間の撮影について初歩的な撮影方法を覚えた私は、以前から興味を持っている天体写真と花火大会の写真の撮り方を教えてもらおうとライカ銀座店のHo氏を尋ねました。Ho氏はお昼の休憩中でしたが、時間を取ってくださいました。
「お世話になっています。Ho氏やHa氏、Wさんにご指導をいただいたので、だいぶM9の扱いがわかってきました。ただバッテリーの残量がわからずこの前はバッテリー上がりになり、肝心の写真が撮れませんでした。バッテリーの予備を持っていた方がよいのでしょうか。バッテリーはおいくらなんですか」
「ライカですので、1万4千円ほどします」
「うーん、それはちょっと...1回使ってすぐに充電するというのはバッテリーの寿命を短くするように思われますか」
「そうですね。一度バッテリーを空にして充電する方法もありますが、infoのボタンを押すとバッテリーの残量があと何パーセントかとか、SDカードの残りがどのくらいなのかがわかるので参考にされてはどうでしょう。バッテリーの残量が25パーセントを切ったところで充電されるのがいいですね」
「ああ、こんな便利な表示があったんですね。知らなかったなあ」
「先程、バッテリーがなくなって、写真が撮れなかったと言われましたが、何を撮ろうとされたんですか」
「そのことなら、ご心配は無用です。撮ろうとしたのは天の川銀河の写真です」
「M9だけで撮れるのですか」
「そのあたりのことがわからないので、奈良県の大塔コスミックパーク星のくにに行って来ました。恥ずかしながら、私はそれまで天の川銀河を見たことがなかったのです」
「ということは、その時に天の川を見られたのですね」
「ええ、少しだけですが。45センチの望遠鏡で他の宿泊客と木星や土星を見ていた時に少しだけ空が晴れて天の川がちょっとだけ見えたんです。ここのところ、気温が高く晴れてはいるんですが、雲が多くて、どうかなーと思っていたところ、案の定、厚い雲に覆われて最悪でした。諦めがつかずに午前3時頃起きて外に出たのですが、やはり星は見られませんでした。でも、星のソムリエのおじさんがいろいろと教えてくださったので...」
「星のソムリエですか」
「15年以上星の写真を撮られている方で、一般に公開はされていないようですが、素晴らしい写真を何枚も撮られています。馬頭星雲の写真は素晴らしいものでした。でも馬頭星雲を撮るには30センチの望遠鏡がいるので私には無理です。なので手始めに天の川銀河の写真を撮ろうと考えています。赤道儀で追尾しないと撮れないので、ケンコースカイメモという赤道儀を購入を考えています」
「どのくらいするのですか」
「赤道儀、雲台、バランスウエイト、三脚で7万円ほどです。星のソムリエのおじさんのお話では、赤道儀は別にいらないと言われていました。いい方法があると言われていました」
「ほう、どんな方法があるのですか」
「ISO3200でF2の明るさのレンズを開放にして、10秒露出という写真を30枚撮って、コンポジットのソフトで合成すればいいのができるということでした。1枚だけではノイズが多いようです」
「M9はISO2500までですね。コンポジットという方法に興味がありますね」
「星のソムリエのおじさんが言われる方法で行くのか、赤道儀で撮るのか悩ましいところですが、とりあえず来年も7月か8月に星のくにに行こうと考えています。話は変わりますが、花火大会の写真の撮り方ですが、三脚とレリーズを用意してバルブ撮影をすればよいのですか」
「そうです。バルブ撮影で2秒以下の遅いシャッタースピードで撮影した場合には、「ノイズリダクション○s」という表示がされます」
「F値は花火の明るさで調整した方がよさそうですが、露光時間は何秒までとかきまりはありますか」
「特にありませんが長すぎるのは良くありません。3秒から7秒くらいがいいと思います」
「よくわかりました。教わった方法で茨木辯天花火大会となにわ淀川花火大会の花火を撮ってみようと思います。
「私も青森で花火を撮ってみようと思っています」

(実際は、8月8日茨木辯天花火大会、8月9日ライカ銀座店を訪問、なにわ淀川花火大会の順でした)

 

茨木辯天花火大会
   

なにわ淀川花火大会
   

   

花火をもう少し見たいと思われる方は、こちらをどうぞ。
茨木辯天花火大会1
茨木辯天花火大会2
なにわ淀川花火大会1

なにわ淀川花火大会2