あおによし 奈良の都を訪れました
現在、大阪府高槻市に在住の私は、JRや阪急電車で30分くらいで行ける京都はしばしば訪れていました。それに比べて奈良は、大阪経由か京都経由で約2時間かかり、週末にちょっと出掛けるという感じで気軽に行けるところではありませんでいた。それでも2019年3月16日にJRおおさか東線北区間(新大阪~放出)が開業し、2008年3月に開業した南区間(放出~久宝寺)に繋がり、久宝寺から快速に乗り換えると奈良まで1時間半ほどで行けるようになりました。これは私の場合、大阪駅まで出て、環状線に乗り換えて大和路快速に乗り換えるより遥かに便利です。この便利さに半年ほど気付かず、十津川村のつり橋に行く時におおさか東線を利用して気付いたのでした。
本日も最寄りの駅のJR摂津富田駅から新大阪に行き、おおさか東線に乗り換え、久宝寺で快速に乗り換えて、奈良に着きました。本日の目的は、唐招提寺、薬師寺、興福寺それからJRを利用して法隆寺まで行き、それぞれのお寺を参拝することでした。今までに、小学校の遠足で法隆寺と興福寺に行ったと思うのですが、定かではありません。駆け足ではありますが、なるべくたくさんの国宝や重要文化財の仏様のお顔と有名な仏閣を見学して帰ろうと思いました(許可が得られたら、ここに写真を掲載させていただこうと思いました)。
最初に訪れたのは、唐招提寺でした。こちらのお寺は、鑑真和上像が有名ですが、6月5~7日のみ公開とのことです。それで金堂の盧舎那仏坐像、千手観音立像、薬師如来立像などを見学しました。ここまで奈良交通のバスを利用して来たのですが、お寺を出てバス停に行くと薬師寺へ行くのバスが来たので、一駅(バス停)でしたが、乗車しました。
薬師寺では、最初に玄奘三蔵院に行きました。1991年に建てられた新しいものですが、別棟に日本画家平山郁夫氏が書かれた大唐西域壁画があり、その壮大さに圧倒されました。
次に金堂の薬師三尊像を見させていただきましたが、薬師如来に寄り添うように日光菩薩、月光菩薩がおられ、それが間近で見られたので、来た甲斐があったなと思いました。金堂を出ると西塔に向かいました。西塔の外観は普通の仏塔ですが、1階部分に仏像や仏教的な大彫刻が展示されていて、それだけでも来た甲斐があったと思いました。
私が薬師寺に来た目的の一つに奈良時代に建立されたと言われる東塔の写真を撮ることと言うのがありましたが、安全第一の幕があって、全体の写真を撮ることが出来ませんでした。西塔の受付をされている男性に訊くと、コロナウイルスの影響で、今年の春の落慶法要ができず、来年の秋以降に延期になったと言われました。ということで、今回は、上部だけを撮らせていただきました。
もう一度、金堂に入り薬師三尊像を見て、もう一方の出口から出ようとすると大講堂が見えました。大きな建物に圧倒されて、思わずシャッターを切りましたが、この建物は2003年に再建されたとのことです。このあと食堂(じきどう)の安らぎに満ちた、まるで自分が空中を漂っている気分にさせていただける絵画を見た後、興福寺へと向かいました。
近鉄奈良駅の喫茶店で食事をとった後、興福寺に向かいました。目的は二つあって、一つは五重塔の写真を撮ることと阿修羅像を見ることでした。薬師寺の東塔と西塔を撮る時もそうだったのですが、逆光で思うような写真が撮れません。仕方なく、真っ黒な上部だけの写真で我慢しました。屋外の建物をゆっくり見て回りたかったのですが、法隆寺にも行きたかったので、国宝館だけ入館しました。興福寺のホームページを見ると、「館内には本尊千手観音菩薩立像を中心に奈良時代の阿修羅像などの乾漆八部衆像や乾漆十大弟子像、華原馨、平安時代の燈籠や板彫十二神将像、鎌倉時代の木造金剛力士像、木造天燈鬼・龍燈鬼像、さらに飛鳥の山田寺から運ばれた7世紀の銅造仏頭などの国宝」とあり、まさにその通りでたくさんの国宝を目の前で見ることが出来たのでした。
JR法隆寺駅に着いたのは午後3時頃でした。改札を出てすぐに観光案内の方がおられたので、法隆寺全体の(遠景の)夕焼けが背景の写真が撮れるようなところはないかと尋ねましたが、駅から見て法隆寺の右側にそういう場所があるかもしれませんと言われました。写真を撮るためのスポットがあれば行こうと思ったのですが、1時間もそのあたりをうろうろする体力が残っていなかった私は法隆寺を見学して帰ろうと思いました。法隆寺には五重塔と夢殿という有名な建造物があり、大宝蔵院では観音菩薩像、地蔵菩薩像、玉虫厨子、百済観音像などの国宝を見ることができました。法隆寺の南大門を出ると、午後4時を回っていました。1時間余り待てば夕焼けの刻となりますが、遠くから法隆寺を見ることが出来そうな場所がなさそうなので帰途に着くことにしました。
再来年の春には、薬師寺東塔の落慶法要があることと思います。西塔の案内の方に東塔の落慶法要が終わったら、もう一度来ますと言ったら、笑顔で、またお越しくださいと言われたので、再来年の春以降にもう一度奈良を訪れたいと思いました。