ドヴォルザーク●ピアノ五重奏曲イ長調作品81
ドヴォルザークの室内楽は、「アメリカ」と「ドゥムキー」が有名であるが、このピアノ五重奏曲もすばらしい曲
である。ファーナディとバリリ四重奏団のレコードを持っているが、絶妙のアンサンブルを聴かせてくれる。他に
ファーナディのレコードとして、リストのピアノ曲を集めたレコードを持っているが(ワーグナーのオペラの序曲
等をピアノ用に編曲したもの)、「タンホイザー」序曲のピアノ版は一時よく聴いた。この曲を知ったのは、NH
K‐FMの海外クラシックコンサートである。美しい旋律に引かれ、この曲の入ったレコードを求めて、中古レコ
ード店にいったところ、たまたまこのレコードがあった。20年程前には、興味深い解説と共にその曲の名盤や売
出中のレコードを聴かせる番組がいくつもあったが、今は非常に少なくなった。クラシック音楽を愛し、演奏した
り聴くことに興味を持つようになるには、クラシック音楽のふところの深さや多くの演奏家がいることを知ること
が大切だ。そのためには今売出中のCDだけでなく、時にはノイズの多い大昔の名演奏に耳を傾けることも必要で
ある。そういった機会を与えてくれたのが、FM放送であった。