ドヴォルザーク●ピアノ三重奏曲第4番ホ短調作品90「ドゥムキー」
 
ドゥムキーとは、ウクライナ民謡の一種ドゥムカの複数名詞。ドゥムカはスラブ・ボヘミア民族にも広まり、その

テンポの遅い短調的な悲哀にみちた旋律をもつ叙事的悲歌であると井上頼豊氏がレコードの解説で書かれている。

ドヴォルザーク、50才の時の作品で彼が作曲したピアノ三重奏曲4曲中、最後の作品であるとも。この文章を書

くにあたり、多くの文献を参考にさせていただいているが、主に使わせていただいているのは、レコード芸術誌の

付録「レコ芸音楽史講座」(古典派の音楽、ロマン派の音楽=上、ロマン派の音楽=下(1))と各レコードの解

説である。他にいくつかあるが、その他は自分で考えたことであり、的外れなことを書いているかもしれない。

しかし、解説書の文章をただ続けただけでは面白い読み物にはならないだろうと考え、無器用で無粋な文章であると

判ってはいるがあえてそれで書いている。引用のし方が不適切であったり、不適切な表現があったりしたら、この場

を借りてお詫びしたい。さてドゥムキーの愛聴盤であるが、スーク三重奏団のレコード。演奏家の母国の大作曲家に

対する敬愛の念が感じられるすばらしい演奏である。

 

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